@-1.Yamaha:ForgedU 38#の完成矢発射速度測定試験
1.目的
@人手とアーチェリー試験装置で行射した場合の完成矢発射速度の違いを比較する。
AYamaha:ForgedU38#の完成矢発射速度の平均値を求め、完成矢発射時の運動エネルギーを計算する。
2.測定弓具
項 目 内 容 Handle Yamaha:ForgedU Limb Yamaha:Cabon-M 38# 弓の長さ 66” 矢の種類 Easton:ACE720 矢 尺 26inch 完成矢重量 15.936g(平均値)
3.試験方法
人手又はアーチェリー試験装置(以後A機と称す。)及び矢速計に依る。
4.試験結果
@弓のポンド数測定結果
項 目 測定値 設定表示ポンド数 38lbs 実測表示ポンド数 39..0lbs 使用者の実質ポンド数 36.5lbs 使用者の実質矢尺 25inch
A完成矢発射速度測定結果:A機に依る場合(n=36)
項 目 完成矢発射速度:v (ft/sec) (km/h) 平均値:MX 202.7 222.38 最高値:Max 207 227.1 最低値:Min 199 218.4 範囲:r 8 8.8 標準偏差:σ 1.927 2.115 MX+3σ 208.4 228.7 MX-3σ 196.9 216.0
B完成矢発射速度測定結果:人手に依る場合(n=36)
項 目 完成矢発射速度:v (ft/sec) (km/h) 平均値:MX 188.0 206.32 最高値:Max 192 210.7 最低値:Min 182 199.7 範囲:r 10 11.0 標準偏差:σ 2.311 2.536 MX+3σ 195.0 213.9 MX-3σ 181.1 198.7
B完成矢発射時の矢の運動エネルギー(25”)
A機の場合:KA= 22.44 ft-lbs 3.10 kg-m 人手の場合:KA= 19.31 ft-lbs 2.67 kg-m 差 13.9%
5.言える事
@A機の場合の完成矢発射速度の平均値は222.38km/h、標準偏差は2.115km/hである。
A人手の場合の完成矢発射速度の平均値は206.32km/hで、A機の場合より7.2%(16.06km/h)低下している。又、標準偏差は2.536km/hで、A機より19.9%増加している。
B人手の場合は射手のリリースの技量レベルにより完成矢発射速度の平均値及び標準偏差が異なる為、定量的に完成矢発射速度を比較する為には、アーチェリー試験装置で評価する必要がある。又、両方で完成矢発射速度を測定する事により、射手のリリースの技量レベルを比較判定する手段として利用出来るのではないかと考えられる。
C完成矢発射時の矢の運動エネルギーはA機の場合は22.44ft-lbsであるが、人手の場合は19.31ft-lbsで、A機の場合より13.9%減少している。
@-2.Yamaha:ForgedU 36#の完成矢発射速度測定試験
1.目的
@人手とアーチェリー試験装置で行射した場合の完成矢発射速度の違いを比較する。
AYamaha:ForgedU36#の完成矢発射速度の平均値を求め、完成矢発射時の運動エネルギーを計算する。
2.測定弓具
項 目 内 容 Handle Yamaha:ForgedU Limb Yamaha:Cabon-M 38# 弓の長さ 66” 矢の種類 Easton:ACE720 矢 尺 26inch 完成矢重量 15.936g(平均値)
3.試験方法
人手又はアーチェリー試験装置(以後A機と称す。)及び矢速計に依る。
4.試験結果
@ポンド数測定結果
項 目 測定値 設定表示ポンド数 36lbs 実測表示ポンド数 37.1lbs 使用者の実質ポンド数 34.7lbs 使用者の実質矢尺 25inch
A完成矢発射速度測定結果:A機に依る場合(n=36)
項 目 完成矢発射速度:v (ft/sec) (km/h) 平均値:MX 198.2 217.51 最高値:Max 206 226.0 最低値:Min 194 212.9 範囲:r 12 13.2 標準偏差:σ 2.126 2.333 MX+3σ 204.6 224.5 MX-3σ 191.8 210.5
B完成矢発射速度測定結果:人手に依る場合(n=72)
項 目 完成矢発射速度:v (ft/sec) (km/h) 平均値:MX 183.0 200.85 最高値:Max 188.0 206.3 最低値:Min 176.0 193.1 範囲:r 12.0 13.2 標準偏差:σ 2.570 2.820 MX+3σ 190.8 209.3 MX-3σ 175.3 192.4
B完成矢発射時の矢の運動エネルギー(25”)
A機の場合:KA= 21.46 ft-lbs 2.97 kg-m 人手の場合:KA= 18.30 ft-lbs 2.53 kg-m 差 14.7%
5.言える事
@A機の場合の完成矢発射速度の平均値は217.51km/hで、標準偏差は2.333km/hである。
A人手の場合の完成矢発射速度の平均値は200.85km/hで、A機の場合より7.6%(16.66km/h)低下している。又、標準偏差は2.820km/hで、A機より17.3%増加している。
B完成矢発射時の矢の運動エネルギーはA機の場合は21.46ft-lbsであるが、人手の場合は18.30ft-lbsで、A機の場合より14.7%減少している。
C設定表示ポンド数38#と36#の完成矢発射速度の平均値と運動エネルギー及びそれぞれのA機と人手の場合を比較すると下表の様になる。
38#と36#の完成矢発射速度及び弾性エネルギーの差をA機の場合で比較すると、36#は38#に比べて完成矢発射速度は2.2%、弾性エネルギーは4.4%減少している。
A機と人手の場合の完成矢発射速度の差を比較すると、38#及び36#のいずれの場合も、人手の場合はA機の場合に比較して、約16km/h(約7%)減少している。
A機と人手の場合の矢の運動エネルギーの差を比較すると、38#及び36#のいずれの場合も、人手の場合はA機の場合に比較して、約14%減少している。
項 目 | 矢の発射手段 | 単位 | 設定表示ポンド数 | 差 | |
38# | 36# | ||||
完成矢発射速度 | A機 | ft/sec | 202.7 | 198.2 | 2.2% |
km/h | 222.38 | 217.51 | |||
人手 | ft/sec | 188.0 | 183.0 | 2.6% | |
km/h | 206.32 | 200.85 | |||
差 | % | 7.2% | 7.6% | ||
矢の運動エネルギー | A機 | ft-lbs | 22.44 | 21.46 | 4.4% |
kg-m | 3.10 | 2.97 | |||
人手 | ft-lbs | 19.31 | 18.30 | 5.2% | |
kg-m | 2.67 | 2.53 | |||
差 | % | 13.9% | 14.7% |
A Hoyt:Formula-RX 35.7#の完成矢発射速度測定試験
1.目的
Hoyt:Formula-RX 35.7#の完成矢発射速度の平均値を求め、完成矢発射時の運動エネルギーを計算する。
2.測定弓具
項 目 内 容 Handle Hoyt:Formula-RX 25”(2012年Model) Limb Hoyt:F7 Short 弓の長さ 66” 矢の種類 Easton:ACE720 矢 尺 26inch 完成矢重量 15.936g(平均値)
3.試験方法
アーチェリー試験装置(以後A機と称す。)及び矢速計に依る。
4.測定結果
@ポンド数測定結果
項 目 測定値 設定表示ポンド数 35.7lbs 実測表示ポンド数 33.1lbs 使用者の実質ポンド数 31.2lbs 使用者の実質矢尺 25.0inch
A完成矢発射速度測定結果:A機に依る場合(n=36)
項 目 完成矢発射速度:v (ft/se) (km/h) 平均値:MX 186.8 204.95 最高値:Max 194 212.9 最低値:Min 176 193.1 範囲:r 18 19.8 標準偏差:σ 3.136 3.441 MX+3σ 196.2 215.3 MX-3σ 177.4 194.6
B完成矢発射時の矢の運動エネルギー(25”)
A機の場合:KA= 19.06 ft-lbs 2.63 kg-m
5.言える事
@A機の場合の完成矢発射速度の平均値は204.95km/h、標準偏差は3.441km/hである。
A完成矢発射時の矢の運動エネルギーはA機の場合は19.06ft-lbsである。