2001.12.9 中山11R 芝・右外1600m       上位拮抗
枠番 馬番 赤穂 田端 Mr.X 羽場 木田川 本紙 重量騎手 馬  名
55藤田 アドマイヤドン 
55郷原 ゲイリーファントム 
× 55横山典 アグネスソニック 
55武幸 ダイワファルコン 
55渡辺 オースミエルスト 
55菊沢徳 カフェボストニアン 
55後藤 シベリアンメドウ 
55蛯名 イチロースワン 
× 55柴田善 ホーマンウイナー 
10 × 55ファロン ヤマノブリザード 
11 × 55安田康 ファストタテヤマ 
12 55北村宏 ビッグスマッシュ 
13 55デムーロ スターエルドラード 
14 55木幡 バランスオブゲーム 
15 × 55松永幹 サダムブルースカイ 
16 55江田 ヤマニンイデアル 

          痛快イロモノ企画 ミスターXの展開予想 

 先週の取材出張を活かすためにもこのレースに心血を注ぐ。知らぬ間に回収率が100を割っていた。妙に周囲の私を見る眼が笑っている。本紙から「今度はきちんと書いてくださいね」と、フロッピーを渡された。しかし、フロッピーには書けない、等と考えながら仕事をしていたら、フロッピーがパソコンから抜けないアクシデント発生、「おっと、今週も休載か?」と思われたが、すんでのところで博士(こんなとこで実名を出すなと本人に怒られたため仮名)に救われたので、ガンガン行きます。

 最強世代と呼ばれた昨年は、最強の中の3強がクラッシクに直結するのはこちらとGIを無視してラジオ短波賞に向かったが、今年のレベルはともかくとしてメンバーは揃った。いよいよ、このレースの展開であるが、2才GIはこのレースのみのためスプリンターからステイヤー、又、自分が何たるか定まっていない馬まで賞金があればマイルであるが集中してくる。必然的にジョッキーの「この馬の特性を活かす乗り方をするだけです」の言葉どおり、スプリンターは、最初からガンガン飛ばし、ステイヤーは控えるであろう。ハイペースの縦長でレースは進むが、中山の外回りの形状から極端な逃げ馬や追込み馬の勝利は難しいと診る。幼いとはいえGIマイルに正攻法で立ち向かった馬が勝つ。1番人気が強い所以であろう。2歳時点で1番強い馬を決めるガキ大将決定レース、ずばり、アドマイヤドン。今のところべガ産駆にはずれなし。そして、もう一頭、ヤマノブリザード。丸地にファロン何かを感じないか?そして、前走ダートだぜ!。ザマ〜ミロ人気2頭を葬ってやったぜ!!。


<本紙の見解> フルゲート全てがオープン馬。東西統一戦になって以後、こんなことは記憶にない。ま、レベルの高低は別問題なので、今回特に混戦ということはないが。
「天才型」のマル外VSクラシックをにらんだ内国産馬という今までの構図では、このレースに全力投球出来た分、前者が圧倒的に有利だった。しかし、来年は皐月賞にもマル外出走枠が出来た関係上、仕上げ方にも若干の変化があろう。内国産同士の決着も考えられる。

シベリアンメドウ 今回のマル外の雄。芝の良馬場で走っていない分、評価が分かれてしまうが、現実に芝の重賞を勝っているし新馬戦でスピードも見せつけているのだから、不安は無い。勝負根性に期待
アドマイヤドン 逆にこの馬は完全な「芝不向き」血統で、前走の上がりも大したことなかっただけに、不安は残る。(そやったら自信の無印やないか!とツッコム人は今日休んでいるので、安心して続けます)とはいえ、母親譲りの好馬体はいかにも垢抜けており、あの楽勝ぶりを見せつけられては、ちょっと逆らえない。
ヤマノブリザード 札幌2才Sの決め脚は、マル地であることが信じられないほどインパクトがあった。ただ、天下の藤沢和厩舎とファロンとの組合せのせいか、ちょっと人気先行の感はある。
アグネスソニック 距離はマイルぐらいがちょうど良さそう。良馬場でもう一度見直してみたい。スパッと切れるタイプではないから、府中よりは戦いづらいか。
自信の無印ファストタテヤマ 警戒は必要だが、札幌でジリだった馬が京都でゴボー抜き……いわゆる「ハマった」というヤツだと思われる。展開の助けがカナーリ必要で、GTじゃそう簡単に追い込みは届かないかもしれない
自信の無印イチロースワン 侮れないスピードを持つが京都内回り1400で勝って、府中の重賞で完敗。実力のカベにブチ当たったが、抽選で運良く出走できた、というところか蛯名の一発は恐いが
自信の無印バランスオブゲーム レコード勝ちで地力を見せたが、新潟デビューおよび新潟2才S勝ちなんぞ、ただの早熟スピード馬であることを証明しているようなモノ。とりあえずダービーまでの指定席券は取れたので、あとはムリせずのんぴり走るだけ。ただし侮れない


三重が誇る寒風吹きすさぶ中、Fもっちゃんと共に早朝から糸を垂らすも多分未だボウズ純文学作家
やっしーAKOUの

連載競馬純文学 ラ ヴ  第十七章  殺 意 −7−

  爆発音は鈍い衝撃をともなって店にまで伝わってきた。一瞬店内が静まりかえったが、酒井はなんでもないと、客に愛想笑いをつくりながら言った。すぐに店はもとの喧噪を取り戻した。アタシちょっと見てくる、カウンターにいた女が階段をふらつきながら下りていった。ビールのケースを取りに倉庫から戻っても、女はまだ姿を見せなかった。

酒井は心配になって階段を下りていった。すぐ下のマージャン店は扉が開いたままだ。夥しい煙が辺り一帯を覆っている。中に入ると店内は真っ暗で、床に何人かが横たわっている。白い脚が艶めかしく浮かび上がって見える。酒井は床にぐったり倒れている女を抱きかかえると、起きあがったはずみでよろめいた。そして、出口に向かって顔を上げるとそこはすでに濃い煙で一杯になっていた。歩き出すと身体全体に脱力感を感じる。少しずつ煙を吸っていく。目の前さえ見えなくなってきた。思考能力が落ちてきている。一歩一歩繰り出す足も鉛をつけたように重い。それでも酒井はなんとか、マージャン店をでると女を抱えて階段を下り始めた。

「酒井さん。待って、下はもう無理よ。上のほうが少しはマシよ。」
店の小柄な女の子が呼び止めて言った。三階の店のほうにもすでに煙が充満している。しかたなく階段を登っていくと客が上から顔を黒くして、落ちるような勢いで下りて来、何事か叫びながら、あっという間に煙りの中へ消えていった。

店内は音楽だけが鳴り響き、ソファの上でぐったりした客や、生命反応のない女の子たちの姿態が目に映る。口に濡れタオルをあてて小柄な女の子が酒井に目配せした。背中に女の子を抱えて、閉め切りになった窓の前まで来た。窓の向こうは店の看板で覆われている。ここを割れと口を押さえながら、ジェスチャーでさかんに窓を叩いてみせる。酒井はソファーの足を掴むと、窓めがけて放り投げた。ソファーの背もたれの部分でガラスは割れたが、看板で止まっている。もう一度、足の方から看板にぶつけるとばりばりと音をたてて落ちていった。密室になっていた店内にようやく外気が流れ込んできた。下を見ると野次馬で一杯だ。救急車のサイレンと赤色灯が近づいてくるのが見える。

女の子が大きな声を張り上げて、早くと呼びかける。酒井は一息つくと、身体の力が抜けたように窓のそばでしゃがみこんでいた。ポケットからタバコを取り出すと、ライターを捜している。くわえたタバコの前に女の子がライターの火を点けて言った。
「まだ、煙吸いたいの、酒井さん。アタシはもう充分。」
苦笑しながら、無意識のうちに落ちていたスポーツ紙を手にとった。
「朝日杯フューチュリティ」のベタ文字が大きく浮かび上がっている。
「このレースの買い目を教えようか。いや、実はオレもそんなにくわしくはないんだが、ドン、キーン、シベリアン、バランス、ダイワの五頭ボックスでどうだい。何となく、思いついたんだ。ほっとしたら、欲もでてきたみたいだな。」

                                       <つづく?>