ジャズについて

ジャズあれこれ・・・・

 僕は、昔からジャズが好きで、今でもよく聞いています。
 初めてジャズにのめり込んだのは、大学の頃で、その頃は、名古屋で下宿していたんですが、ジャズバーなるものがいくつかあって、先輩に連れていってもらったのがきっかけでした。その時、本当にカッコイイと思いました。いわゆる、イラストで言うと 〜わたせせいぞう〜 の「ハートカクテル」の世界、小説で言うと「村上春樹」の世界、悪ぶっていうと酒とドラッグと黒人音楽の世界??

 友達と何度も足を運び、また、自分の部屋も、東急ハンズでいろいろ買ってきて、天井から電球と傘を低く垂らし、マイルス・ディヴィスを流しては、薄暗い電球の下、ジャズと煙草と酒を楽しみ、ニヤニヤしながら自己満足の世界を味わっていました。しかし、何を間違ったか、オレンジ色の電球を買ってしまし、夜、部屋に遊び来た友達には、「外から見るとお前の部屋は真っ赤に燃えとるぞ」と言われる始末。それから、やっぱり畳は格好悪いってんで、フローリングにしようと思い立ち、かと言って本物のフローリングを買うお金も無いので、偽物の木目調ビニールカーペットを畳の上敷いて、妙にフワフワする部屋になってしまいました。壁いっぱいには、自分でジャズマンの顔を描いて・・要するに僕は、いろんなものに影響されやすい単純な性格をしてるんでしょうね。

 その頃から集めだしたジャズのCDも、今は結構な数になっています。普通、ジャズ喫茶の所有盤数である2,000〜
5,000枚に比べると対した事もないんですが。

 はっきり言って、三重県には、ジャズスポットと言える喫茶店やバー、ライブハウスはあまりありません。四日市の「ビージェイ」「アーナイン」(ジャズ喫茶・バー・ライブハウス)「サボイ」(純粋なワンショットバー)鈴鹿の「どじはうす」(バー・ライブハウス)松阪と伊勢に数店(バー・ライブハウス)があるくらいです。

 東京は多いですよ。特に吉祥寺には。吉祥寺には、駅周辺に「メグ」(「辛口ジャズ・・・」とか、たくさんジャズの本を書いている寺島靖国の店)、「A&F」「ファンキー」など・・・これらの店は行ってみる価値があります。冷蔵庫よりも大きなスピーカーが前にドンとおいてあって、私語厳禁、ソファーは穴が空いてたりします。純粋に音楽を楽しむ空間で、それ以外は多分放棄してしまっているんでしょうね(最近、久しぶりにメグに行ってみたら、なんとソファーが綺麗になっている・・・・とおもいきや、ソファーの座るクッションの部分が全部裏返してありました。表側はもはや座れないくらいにほころびてしまったのでしょうか。それにしても、ビニールのソファーなのにクッションの裏地が見えてて何だか変な感じがしました。)。後、青山のブルーノートも一度行きましたが(マイケル・ブレッカー(ts)のライブ)、ここはライブ専門、世界の有名アーティストがよく来るんですが、1回8千円くらいします。高いでしょ。その変わり、内装も洒落てきれいで・・(入り口には、プリンスのように背の高い黒人さんが立ってて、地下に入る階段には、両脇にキャンドルが輝いてる)、サービスも洗練されてて・・・

 しかし、鈴鹿の「どじはうす」もはっきり言ってすごいです。日本でもある意味、最高のジャズスポットじゃないでしょうか。東京にも決して負けません。大西順子、ケイコ・リー、マル・ウォルドロン、など、日本、海外を問わず名の知れたジャズマンがたくさん来ます。何がすごいかというと、音響と設備です。ここのママさんとは親しくさせていただいていて、夜7時くらいまでなら客も少ないので僕のリクエストでいろんなレコードをかけてくれるんですが(その他、いろんなアドバイスや知らないアルバムも教えてくれます)、スピーカー設備だけで200万円近くかかっているそうです。店は日本の蔵をベースにしてて、天井が高く吹き抜けになっていて、床はコンクリートの打ちっぱなしと半分はフローリング。その床の下にはスピーカーにつながる太い管が何メートルも埋まってるんです。大音量で聞いても厭味にならず、腹に響きます。年に何回かあるライブでは、閑静な住宅街にあるこんな店にどうしてこんなに?って驚くほど、ジャズファンが集まります。店の中もギュウギュウ詰めになるくらい。でも、世界的に有名なアーティストの演奏を目の前で見られるのですから貴重な事なんでしょうね。普段、レコードやCDで聞き惚れている憧れのジャズマンに目と鼻の先で逢えるわけですから・・・僕も、大西順子(今、日本のジャズピアニストとして一番有名、僕は結構ファンなんです=^^=)のライブを名古屋のライブハウスに見に行ったことがあって、そのとき入・退場の時に僕の横を通っていったんですが、いざとなるとなかなか握手とか声をかけたり出来ないもんですね、本当にファンだと。ライブハウスは熱気でムンムンしてて、暑くて手が汗ばんでて嫌われないかな?とか、つまらない心配をしてしまったり・・・・・おまけに、かけた言葉が「頑張ってください!」・・・・・。何でこんなわけのわからない言葉をかけたのかな?と今考えても不思議です。

 そういえば、東紀州体験フェスタで、熊野に大西順子が来ましたよね。ドラムが原大力、ベースが荒巻茂生だったと思いますが。大西順子は以前、トリオとしてこのメンバーでやってて、スイスの有名なライブハウスでのライブ盤もCDやビデオで出ています。僕もこのトリオの演奏を何回か聴きに行ったことがありますが、この荒巻というベーシストが三重県の鵜殿村の出身なんです。今や、世界に通用するジャズベーシストなんですよね。すごい事だと思います。 

 夏から秋にかけて、ある意味、ジャズシーズンで、7月〜8月は、日本各地でジャズフェスティバルが開催されます。有名なのが、「マウント フジ ジャズ フェスティバル」。真夏の太陽の下、健康的なファンキージャズを楽しみに全国各地から多くの人がやってきます。みんなサングラスにTシャツ・短パンで、ビールを飲みながらのりまくります。僕もいつか行きたいなと思いながら、行った事が無い。ああいうジャズもたまにはいいもんですね。地下のライブハウスで熱気につつまれて聴くジャズもいいけれど。