第3回の講演内容

 私の話をまとめてみました。。。。

1.正常な排尿

  1回量:200ml〜500ml程度

  排尿時間:10秒〜30秒程度、50秒以上かかる場合は異常

  出方:途中でとまることことがなく、きれよく終わる

  色:薄い黄色から透明。濃い色と血が混じっている色とは違う

  臭い:悪臭があれば感染の可能性がある

  その他:痛み・不快感はない

      排尿後に痛み・不快感・残尿感があれば異常

             行きたくなってから1時間程度は我慢できる

      特に出したくなくても出せる

2.排尿障害

 尿失禁:尿が我慢できなかったり、知らないうちに出てしまい、問題になること

 排尿困難:尿が出にくい状態

  頻尿:排尿回数が日中10回以上、夜間3回以上あること

3.排尿チェック票

名古屋大学排泄情報センターのホームページより引用

アドレス:http://www.m-haisetsu.info

4..尿失禁の症状

・腹圧性尿失禁

咳やくしゃみなどお腹に力がかかった時に尿が漏れるタイプで、

尿の出口にある尿道をしめる筋肉が弱くなっているため

・切迫性尿失禁

尿意を感じて我慢できずに漏れてしまうタイプで、膀胱が勝手に縮んで漏れてしまう

・溢流性尿失禁

  尿が出にくいのに漏れてしまうタイプで、残尿が少しづつ溢れて漏れる

・機能性尿失禁

  トイレがわからない、あるいは歩けないためにトイレまで行けないような、

  排泄に関する判断や動作がうまくできなくて漏れる

5.対応方法

<腹圧性尿失禁>

■骨盤底筋訓練

    尿道をしめる働きを持つ骨盤底筋群を自分で鍛える訓練です

    骨盤底筋訓練は自分でできる治療法です

    肛門の周りの筋肉を強く締め付け、5秒間そのまま止め、ゆっくりとゆるめます1日50〜100回

    やってみましょう。3ヶ月を目安にきちんと行うと3人中2人には効果がみられる

■薬物療法

■コラーゲン注入療法

■手術療法

■イントロールの使用

下がってしまった膀胱や尿道をもとの位置に戻すことによって尿漏れを止める

骨盤底筋群が弱いままでも大丈夫です

サイズ合わせ(フィッテング)が不可欠です

    

<切迫性尿失禁>

■薬物療法

■膀胱訓練

トイレに行きたくなっても、すぐにトイレに駆け込まないで我慢する訓練で、始めは5分から15分と徐々に

時間をのばしていきましょう。薬物療法との併用が効果的です。

1回の排尿量が200ml程度まで出せるようになれば、薬を中止出来るようになる人もあります。

切迫性尿失禁の人は、すぐに尿意を催すため水分を控えがちですが、

1日1200ml〜1600ml程度の水分を取るようにしましょう。水分摂取が少なすぎると

濃い尿がかえって膀胱を刺激して頻尿になることもあります。

膀胱炎などの症状がある人は我慢する事は良くないことです。

■骨盤底筋訓練

 

<溢流性尿失禁>

・尿道の閉塞を解決する:原因の治療

・残尿を減らす:薬物療法                            

カテーテル操作(自己道尿)の必要

残尿を放置すると失禁だけでなく、腎臓に悪影響を及ぼす

<機能性尿失禁>

手足がうまく動かない(運動機能障害)痴呆などによって判断力・認識力が低下したために

排泄動作がうまくできない(精神機能障害) ことから起こる失禁

【 対応方法】

■動作を助ける用具の工夫:杖・手すり・安楽尿器などの用具を

リハビリの専門家や介護ショップ・看護の専門家に相談して上手く使って行動しやすいように

■衣類の工夫 :ゆったりめで伸縮のある素材で、脱ぎ着しやすい服の工夫

■住宅環境の整備:段差をなくす・トイレの改造など

■介助方法の習得・工夫:介助方法が間違っているために失禁になっている場合もある

■社会資源の活用:用具の貸し出し・支給・手当・人材派遣など

【痴呆などによる対応方法】

■トイレに行きたいサインを見つける(排泄誘導)

■トイレの表示をハッキリさせる:明るくしたり、目印を付ける

場所を理解するまで、できるだけトイレまで連れて行く

■着脱しやすい服にする:本人がわかる衣服に替える

■便器の使い方を確認

■後始末が出来ているか確認:拭いたり、流すことを忘れていれば声かけをする

 

6.排尿日誌

1日の排尿毎の時間・量を記録することにより、その人の1回量・排尿パターンがわかるため、

時間と手間暇はかかるが、本人には苦痛の少ない検査であるので2〜3日測定すると良い

記録を基に排尿誘導などのトイレトレーニングやオムツ交換をしていく

尿量が少なく、失禁がある場合には、専門家に相談しケアをしていく

 

誰が苦痛に感じているのか?

どうしてほしいのか

一人で抱え込まない

チームで解決していく

 

うまくできた時にはかならず本人が喜ぶ方法で誉める

 

 

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