(2020.8.16. 新型コロナウイルス感染症の時代)

 新型コロナウイルス感染症、いわゆる武漢肺炎が現在全世界での最大の問題点となっています。
 多くの死者だけではなく、経済へのダメージが非常に大きく、今後は大量の失業者が発生することが予想されます。

 感染者は今のところ若者が中心で無症状か軽症が多いので悲壮感はないのですが、最新医療情報に書いたように、今後は感染後の心筋障害が長期的な問題になってゆく可能性があります。
 階段を登った時に息切れしたり胸が苦しくなったり、足がむくんだり、脈が飛ぶのを自覚したり、左を下にして寝るのがしんどかったりといった症状が心不全の始まりです。

 つまり新型コロナウイルスに一旦感染した方の半数以上が今後徐々に心不全になってゆく可能性が高く、定期的に血液検査でBNPのような心不全のテェックをしてゆく必要があるということです。

 このまま感染拡大を放置したままで経済を活性化させるのは不可能でしょう。

 今は発熱など風邪症状の人が普通にクリニックを受診していますので感染拡大を食い止めることは困難な状況です。各自治体で発熱専門外来などの設置が必要でしょう。国は早く新型コロナウイルス感染症対応の大規模専門病院を各都市部に作り、感染者をどんどん入院させて治療してゆく必要があると思います。

 私も毎日の診療で高熱の方や下痢などの胃腸症状や風邪症状の方を診察しており、また鈴鹿市医師会の一員としてPCRセンターの仕事や応急診療所の当直もしていますので、いつ新型コロナウイルス感染症にかかるかと非常に不安に感じています。

 ぜひ皆さんも感染しないようにしっかりと自己防衛して下さい。