その活動理念は人を含めた多様性の復活。

森の手入れの紹介
移植 移植の基本としては樹木の休眠期に行う。ツツジ,桜などは移植が難しい。
この写真は自生してきた紫つつじが密生してきたので移植の参考例。
根を痛めないようスコップを裏返して縁切りしてから掘る。
掘ったあと腐った根や痛めた根を切って整理する
埋め戻す。根に空洞ができないように細かい土から埋め戻す。
剪定
  1. 光が地面まで届くことにより,高木・低木・山野草など多くの植物,動物が共生できます。
  2. 風通しをよくして温度や湿度を下げることにより病害虫から植物を守れます。
  3. 採光を良くすることで,その木自身の根元まで日光が当たることになり丈夫になります。
  4. 新芽を守ることになり,たくさんの花や実が咲きます。
  5. 樹木が若返ります。
  6. 樹種固有の美しい樹形を表現できます。
  7. 花木類は翌年の開花のため花の咲いた直後に剪定します。

剪定の適期(およそ)

  1. 常緑樹は春
  2. 落葉樹は晩秋と春先
  3. 針葉樹は晩秋から春まで

なお大きな樹木を台風から守るため剪定や伐採する場合は7〜8月までに。切ったところから新芽が出てきますが,それが初霜に耐えれる大きさになるのに時間が必要なためです。

切った枝などは炭焼きや薬草としても利用できます。

このように枝が横に広がるのは近くの樹木で陽があたらなくなり陽を求めたため。このままではツツジが弱るので,その樹木を伐採し剪定して力を取り戻す。
剪定する場所は立ち上がる枝から10cm程度。この場合は左手の左の立ち上がる枝を残している。
さらに残した枝の枝分かれも剪定。

一度に何箇所も同じツツジを剪定すると開花しないので,毎年,少しずつ剪定すること。

根がゆすられと成長しにくいので添え木(この場合は伐採した竹を使用)をしているところ。
樹木は枝垂桜。幹となるものを守るため余分な枝を同時に剪定もしている。
間伐 木が生えすぎていると日光や風が通りにくいため病気になりやすい。
また成長が悪くなり全体の活力がなくなります。
森をなにも手入れしないでおくと数十年後には「たぶのき」「しいのき」「ひさかき」「あらかし」などの常緑広葉樹だけの生態系の多様性が失われた森になってしまう。
なお竹林に隣接していれば竹に占領されてしまい,全国的に問題になっています。
これらを防止するためにも適切な間伐が必要です。
一度に間伐がしにくい状況にある時は根っこ付近の周囲を5cmぐらい溝を彫って水を上げないようにすると2年ぐらいで枯れる。ただし椎などは修復能力が強いのでこの方法は無駄だった。

新聞草紙を使った除草 草刈は里地里山づくりのなかでもっともつらい作業といえます。またその場所に植わっている山野草などを見分けることや,その保護まで考えて作業する必要もあります。
また種が一度落ちると3年以上にわたり発芽してくるため5年は継続して草刈をしなければなりません。
斜面や石ころが多いところでの刈り払い機での作業は危険でもあります。
わたしたちは除草剤を使わず除草するため,古新聞紙を使った除草方法の研究と実践をしています。
なぜ除草に効果があるのか? 
日光をさえぎることにより発芽しても育たないということです。

方法は

1. 古新聞をステープラーで30枚程度重ねてとじます。

2 これを樹木の下に敷き詰めます

3 新聞は3年ほどで腐り土に還ります。

わたしたちはこの一連の作業を炭焼きなどに参加していただいた人に協力してもらってます。


新聞紙を使った除草の例
新聞紙を使った除草の作業風景
里地・里山つくりでもっともたいへんな作業が草刈。
ここ白鳥塚は斜面はきついし石も多い,さらには樹種や野草も豊富なため草刈も知識とテクニックが必要になる。
少しでもその労力を軽くするため行っているのが新聞紙を使った除草。
無農薬里地里山つくりの一環として新聞紙30枚程度をステープラーで束ねて敷き日光を遮断し雑草の発芽を抑える。
これを木の根元に敷き詰め,草刈機の作業をスピードUP。
うえの写真が半年経過後,周囲となじんで違和感がなくなってきた。ここまでくると風でピラピラすることも無くなる。
下は炭焼きの合間にお手伝いしてくれてるおねーさん達。
おまけ 冬から春にかけて咲く花は背の低い順に開花します。

福寿草 →   かたくり  →   すみれ

ビオトープ作り ビオトープつくり
ビオトープに咲いた大賀ハス
平成12年6月の里地ネットワークとのイベントの一こま。丸太の橋と間伐材で土留めを作ったところ。
この上部の湧き水が出るところには福留先生の指導で石積みの水路も作った。
現時点ではこれよりもだいぶ進行してもう少しで完成の予定(ただしいつになるかは気分次第)
下は大賀ハスが咲いたところ。タネに細工したので今年もたくさん咲いてくれるかな。
森の楽しみ
竹炭焼き

炭焼き釜とお神酒

内部が2重になってるスチール製の釜。これが2基ある。
竹のほか野菜などを焼いて楽しんでいる。
横の竹で竹酢液を採る。
所要時間は7時間程度。焼きながら竹で燗をする,これが絶品。 もちろん合間に里地つくりも酔いながら少しする。
ミニSL ミニSL ほんとうはライブというらしいミニSL。
本物と同じように石炭を焚いて走る。
ビオトープ池を周回する延長600mの線路を敷設中。
踏み切り,鉄橋,車庫を設置し,現在150m完成。
線路の傾き,勾配など実に微妙,少しでもおかしいとすぐに脱線する。これからもだいぶ遊べる?
バームクーヘン 竹で焼くバウムクーヘン 本来は間伐材の利用のためだけど,イベントには食べ物は必須。
こどもは当然,親も喜ぶ。ただし時間が2時間は必要。タネの作り方にこつがある,ふんわりつくるのは少々むつかしい。手を抜くと焼いてしばらくすると硬くなる。
?卵の白身の扱いがむつかしい。
?ホットケーキミックスでやると当然ホットケーキのバウムになってしまう。
ピザつくり 森のなかのピザ
ピザ生地つくり
側溝用コンクリートブロックの余りものを利用して作ったオーブン釜(熱耐久性は落ちるけど壊れても何とかなる。)この状態だと熱が300℃まで上がらないため上部に蓋をしてある。一度に6枚焼ける。
これも親子ともに好評。こちらは生地がうまくできればなんとかなる。
学習効果としては,
◎いっぺんに焼くときは目印が必要。わからんようになって子供が泣いてしまう時あり。
◎イカなどの火を通す必要のあるものは湯どうしなどの前処理をせなあかんこと。イカが生かほかが焦げるか究極の選択を迫られる!
◎レシピはきちっと守る。ええかげんやと発酵しないし,だんだんドツボにはまる。