2007年 上半期 作業日誌

                                                                                                                  2007年 下半期の作業日誌を見る
                                                                                                                       
                                                    
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07. 1. 10.

年末に頂いた竹の加工を始めました。太さごとに分別し、細いものは杭づくりへ、太いものは2メートルの長さに切りそろえた後、割って番線で束ね、水はけの 悪いところへ埋める材料にします。沢山あるので数日かかりそうです。



07.  1.  13.

竹を分別し切り揃える作業がひとまず終わりました。



07.  1.  22.

割った竹を番線で束ねる作業が進行中です。通常はかなり太いものを作りますが、
今回のは、2月4日に作業体験にやってくるこども達が運びやすいように、かなり細身です。
今日は久しぶりに寄った食堂のサービスで、山盛りご飯が半額で食べられて大変良かったです。


 

07.  1.  26.

今日は、昼を境に運気(とでもいうのかな)が変わったらしく、私が手を触れたもの全て(カケヤ2本、クイ6本、重機のキャタピラ、僕の作業ズボン)が次々 と壊れ始めたので、嫌になって帰りました。たまにこういうことがあります。こういう日は素直に帰ったほうが無難です。


あ〜あ。カケヤ折れちゃったよ。   普通、クイってこんな風に割れな いものなんだけどねえ。

07. 1. 29.

朝から快晴で気持ち良く作業が出来ました。割り竹の結束は今日で全て終わり、明日から割り竹をトレイル上に設置するときに使う土のう作りに取り掛かりま す。


割り竹の運搬にキャリヤーが大活躍。      土のう固定用の竹クイ も作りました。

07.  1.  30.
割り竹を全て運び終えました。
意外と時間がかかってしまって、今日は土のう作りには手が及びませんでした。


              こども用(直径20センチ)       こっちは大人用(直径50センチ)

ああ、きれいさっぱり         現場では着々と準備が進んでい ます

07. 2. 3.
二日かかって土のうを作り終え、全て作業現場に運搬しました。体が硬直しています。


 くしくも108個。なんか意味深。       あんたはいつも頼りになるねえ。

運搬し終えたと言うか、力まかせに放り投げた土のう  最後に積むのが また一苦労



07.  2.  5.

2月4日には、「イオン・チアーズクラブ」の親子連れを迎え、総勢120名で行事を実施しました。
午前中は、「割り竹を使った路面の水はけ処理」工程の、割り竹を路面に設置する作業を実施しました。100束を越える大量の割り竹が見る見るうちに敷き詰 められてゆき、壮観でした。
午後からは「ピザ作り」、「サトイモのおやき作り」を行いました。少し寒かったけど、天候に恵まれ楽しく一日を過ごしました。








07.  2.  14.

2日間にわたって、割り竹の上に土を敷設する作業を実施しました。14日は空模様を気にしながらの作業で、大雨になる前になんとか間に合いました。まんべ んなく土を敷設して、水はけの良い路面が出来上がりました。


この石ころ達を側溝代わりに詰め込んで、さらに水はけを確保します。

乗ると少しふわふわします。        

 この場所には水脈が通っていて、掘るそばから土が泥に変わってゆきました。全身泥まみれになっての悪戦苦闘が長らく続きましたが、皆さんの力も借りてめ でたく通過できました。 

Before 2006年6月14日  ⇒  After 2007年2月14日 

07. 2. 16. 〜 07. 2. 20.

2月24日に三重リコー(株)の皆さんが作業体験にいらっしゃいます。
予定している作業のうちの、「割り竹を使った路面の水はけ処理作業」の下準備が完了しました。
好天続きで作業がはかどりました。


直径50センチの割り竹の束を30本ほど作ります。

割り竹を並べやすいように、予定地を重機でならしておきます。



07. 2. 21. 〜 07. 2. 23.

「丸太を使った路盤の安定化作業」の下準備が完了しました。当日、鉄筋を打ち込んで固定する正確な穴を開けるために材料を仮組みしましたが、最大150キ ロほどある丸太を組んだりバラしたりの作業は大変でした。


年末に伐採して乾燥させておいた樹木の皮をむきます。

 予定地に重機とスコップで穴を掘ります。  固定用の穴を開けるために仮組みします。

必要な部分に手回しドリルで穴を開けてゆきます。



07.  2.  24.

 三重リコー(株)の社員の皆さんとご家族を迎え、総勢40名で行事を実施しました。
 午前中は割り竹を使って路面の水はけを良くする作業、午後からは丸太を使って頑丈な路盤を作る作業にそれぞれ取り組みました。前日の雨の影響で土が重く 湿っていて苦労しましたが、終始笑顔でパワフルに作業が進み見事に仕上がりました。
 「こどもサポート鈴鹿」の安井さん、西東さんご夫妻のご協力で、昼食には味噌仕立ての熱いちゃんこ鍋と野草サラダ、デザートには山芋アイスと焼きマシュ マロを楽しみました。
 女性参加者の皆さんは、安井さんの引率のもと、遊歩道や白鳥塚周辺での自然観察、昼食用の野草採取、アウトドアロープワーク教室などに参加され、鎮守の 森での一日を楽しまれました。



   力を合わせてキャリヤーから土を降ろします。  丁寧に砂利をま いています。

熱々のちゃんこ鍋が出来上がりました。               和やかな昼食風景。

土のうを作る人、丸太を組み立てる人、役割分担のもとで作業が着々と進んでゆきます。


                                 頑丈な路盤が完成しました。



 この場所は、もともと大きくえぐれた急斜面で、大量の土砂を積み上げて道を作りました。路盤の沈下と 水はけの悪さに悩まされていましたが、皆さんの力を借りて見事に生まれ変わりました。
 ※ 手前の木は立ったまま枯れていて、強風による倒木の危険があるので伐採しました。
Before 2005年10月7日 ⇒  After 2007年2月24日



07. 3. 4.

 四日市近辺からの親子連れ約30人を迎え、里山体験イベントを実施しました。午前中はバリアフリー遊歩道の散策と軽作業体験、午後からは境内西側の「み ささぎの郷」にて、絹糸と紙コップを用いた「ストリングラフィー」遊びをして楽しみました。
 今回の行事は、3月21日(水・祝)に開催される「文化交流フェスティバル2006inみえ」のプレ企画として、「こどもスペース四日市」会員の皆さん の参加を主体に、「こどもサポート鈴鹿」の主催で行われました。


ちびっこ達が砂利まきに活躍しています。

堆肥ヤードに集めた枯れ枝を踏み固めます。  こちらは植生保護のための柵作り。

豚汁、野草のサラダ、魚の丸ごとレモン焼き     あんこ入りおやき が焼けました。

 張り巡らされた絹糸をこすると、中間に結び付けられた紙コップが音を増幅させて、バイオリンのような 音色が響きます。



07. 3. 10.

 リコー中部(株)のOBサークル「風に吹かれて」の皆さんが作業支援にお越し下さいました。会長の野村さん、事務局長の望月さん、松田さん、中村さん、 横山さん、そしてはるばる愛知県足助からご参加の木塚さんの計6名で、土のう作りに取り組まれました。50代〜60代の皆さんですが、年齢を感じさせない 力と快活さで3時間かけて130個の土のうを作って下さいました。当日は快晴で暑いくらいの天候でした。作業のあとは冷たいビールで乾杯!にぎやかな小鳥 の声を聞きながらうどんすきを楽しみ、「鈴鹿さつき温泉」でさっぱりして帰られました。

 「風に吹かれて」の皆さんは、毎月の定例活動として小旅行や山登りを楽しんでおられますが、今月は特に当会の活動への支援を定例活動に設定して下さいま した。通常は数日かかる重労働ですが、皆さんの力で一日で成し遂げて頂きました。当会の活動へのご理解とご協力に心から感謝いたします。


ほがらかに冗談を飛ばしあいながら作業は進みます。

作業も終盤。「もうちょっとだ。終わったらビール飲むぞ!」

爽やかな笑顔が光ります。   なんと130個!頑張って下さいまし た。

作業のあとは美味しいお酒とお鍋。天気も良く小鳥のさえずりも聞こえて最高でした。



07. 3. 17.(午前)

 行く手に樹齢40年のシイの大木が数本生えています。太い幹と大きく広げた枝が見た目にも心地よく、この場所の景観を作るのに欠かせない存在になってい ます。しかしながら、このまま予定通りトレイルをつけて進んでゆくとそれらの木々を傷めてしまう恐れがあるので、思い切って数メートル迂回することにしま した。今日は久しぶりにお越しくださった「こどもサポート鈴鹿」の米井さんと二人で、新ルート予定地に生い茂る樹木や草を刈り払う作業を実施しました。米 井さんの軽い身のこなしのおかげで、予定していた作業は午前中で終了しました。きれいに整備できた予定地に腰掛けて、陽だまりのなか木々を眺めながら食べ た昼食は格別でした。


堆肥ヤード作りの手を休めてにっこり  出来上がった堆肥ヤードの中で枝払い作業中

細い樹木や草が生い茂っていた場所がきれいさっぱり



07. 3. 17.(午後)

 今日は、「みささぎの郷 里山づくりの会」の皆さんが、当会のフィールドまでコンテナを運んでくださいました。このコンテナは高さ170センチ、幅 150センチ、奥行き3メートルほどで、資材庫として使います。1トン近いコンテナを、会員の皆さん総出でユニックに乗せ、森の反対側まで輸送して据え付 けてくださいました。

 「みささぎの郷 里山づくりの会」の皆さんは、毎月第3土曜日を定例活動日として、加佐登神社の西側斜面で周辺林の整備に取り組んでおられます。今日は 活動の一環として、貴重な時間を割いて当会のためにコンテナを運んでくださいました。
 今まで当会には資材庫が無かったので、野積みにしてシートを掛けておいたり、大事なものは毎回自宅に持って帰っていました。資材が傷んでしまったり、行 き帰りの運搬に不便したりして困っていましたが、コンテナを寄贈してくださったおかげで、資材をより大切に便利に保管できるようになりました。心から感謝 いたします。


このコンテナを運びます。  よじ登ってロープ掛けに奮闘する加佐登神社の宮司さん。

ユニックに揺られてしずしずと出発。  現場到着。声を掛け合いながら 慎重に降ろします。

土台には線路の枕木を使用    大切に使わせていただきます。

07. 3. 18.

 「こどもサポート鈴鹿」の親子連れ60名を迎えて行事を実施しました。午前中は森の手打ちうどんづくりと、草の生えた急斜面でのソリを使ったスライダー 遊び、おいしいうどんを昼食に食べた後は、安井さんによる紙芝居と、米井さんによる「ストリングラフィー演奏」を楽しみ、春の里山をのんびりと過ごしまし た。

 ※ 今回もバリアフリー遊歩道での作業体験を予定していましたが、当日はぽかぽか陽気で、大人もこどもも一足早いお花見ムードでしたので、予定を変更し て 終日のんびり過ごすことになりました。


力をあわせて生地をこねます。   さっき切って来た竹を麺棒がわりに。

味噌煮込みうどん!!     こちらは釜揚げ風ぶっかけうどんに!!

食後は安井さんの紙芝居と、米井さんのストリングラフィー演奏会

07. 4. 6.

 ぎっくり腰でしばらく休養していました。
 昨日から現場に復帰し軽作業を始めました。今日は、樹木を保護するための迂回路に設定しておいた箇所の掘削を行いました。この場所は3月17日に「こど もサポート鈴鹿」の米井さんのご協力を得て刈り払い作業を実施したところです。
 この付近には樹齢40年のシイ4本とヤマザクラ1本が生えています。ルートを変更することによって、キャタピラで根を踏んだり、樹皮をはがしたりなどの 損傷を与えずにこの場所を通過できるようになります。

画像@ 旧ルート予定地     画像A 新ルート予定地

旧ルートでは、2本の樹木の間を通過する予定でした。
新ルートでは、画像@の右の樹木の右側を通過します。

掘削した土は周辺に広がらないようにこまめに搬出して、遊歩道の少し傾 斜がある箇所の緩和に活用しました。



07.  4.  18.

 昨年末に「路面の水はけ確保作業」で使う竹を大量に頂いた、「大重(だいしげ) 藤田建築」様のご協力で、遊歩道内の広場に「あづまや(休憩小屋)」を 建てて頂く事になりました。常日頃から有形無形にお世話になっておりますが、今回は特に、当会の活動への支援を通じて、加佐登神社を訪れる地域の皆様方の 安らぎの場を作ることができればと、お申し出くださいました。今日は、あづまや建築予定地の地ならしを実施しました。堆肥ヤードをいくつか移転させ、重機 で平坦にならしました。



07.  4  19.(午前)

 大重(だいしげ)藤田建築の浅野さんが朝からお見えになり、あづまや建築の際に基準となる地面の水平・垂直出しの作業に取り組まれました。「ここにあづ まやが出来たら、すごくいい雰囲気になるね。」と和やかに話しながら、鮮やかな手つきで作業は進みました。


無駄の無い動きでテキパキと作業は進みます。さすがプロの大工さん。

まもなく作業終了      午後から地鎮祭です

07.  4  19.(午後)

 あづまや建築予定地で、作業の安全と、利用される皆さんの喜びを願って、地鎮祭が執り行われました。
静かな森の中、宮司さんの声だけが厳かに響きます。大重(だいしげ)藤田建築の親方もご出席くださいました。
明日から本格的に建築作業が始まります。


宮司さんと権禰宜(ごんねぎ)さんの準備を見守る藤田建築の親方。

ときおり鳥のさえずりが響く中、厳かに執り行われました。

07.  4.  20.

 大重(だいしげ)藤田建築様による、あずまやの基礎工事が始まりました。おととい地ならし、昨日地鎮祭、そして今日は基礎工事と、すさまじい早さで進ん でゆきます。今日は柱の基礎となる中空の鉄柱を地面に埋め、コンクリートで固定する作業を実施しました。掘った穴に鉄柱を設置する過程では、全ての水平・ 垂直が同じレベルに揃うまで何度も根気強くやり直し、かなり神経を使っておられる様子が伺えました。コンクリートで固定する作業では、人力で大量のコンク リートを練ってバケツで運搬しました。大汗をかきながら黙々と取り組んでおられる様子に、深い感謝の念が沸いて参りました。


大重藤田建築 若手大工の皆さん   この鉄柱を埋めて柱の土台にします

穴に砂利を敷き詰め搗き固めます        脇棟梁(わきとうりょう)の藤田直躬さん

コンクリートを練って穴にパイプを固定します      基礎が完成しました

07.  4.  23.

 大重(だいしげ)藤田建築様から、草野さん、森さん、浅野さんがお見えになり、朝から部材の組み上げ工程に入りました。昨夜の雨もすっかり上がり、次第 に青空が広がり始め気持ちよい天気になりました。まずは先日の基礎に柱を固定し、部材を組み上げてゆきます。微調整を繰り返しながら作業は順調に進み、夕 方には骨組みがほぼ完成しました。
「やっぱり森の中の作業は気持ちが良いなあ。かなづちの音の響きが違うもの。」との浅野さんの言葉が印象的でした。


先日の基礎に柱を立てます      高いところもへっちゃら。さすが大工さん。

臨機応変の加工も、軽い手さばきで見事に仕上がってゆきます。

素敵な屋根が徐々に出来上がってゆきます。

07.  4.  24.

 大重(だいしげ)藤田建築様から、森さん、浅野さんがお見えになり、屋根の骨組みを作る作業を実施されました。天気が崩れる予報なので、何とかきりの良 いところまで進みたいと懸命に取り組んでおられました。努力の甲斐あって、雨宿りができる状態まで進むことができました。


垂木を打ちつけ、屋根が徐々に形作られてゆきます。

突然、風のように現れて出来栄えをチェックする親方。現場に緊張が走ります。

きれいに横木が打ち付けられました。  板を張る作業中に中から外を見たところ。見事です。

07.  4.  25.

 今日は屋根に板と防水シートを貼る作業に取り組まれました。足場の不安定な屋根の上で、材料を効率よく使えるように慎重に計算しながら、屋根の形になる ように板を丁寧に切り抜き、ネイルガンで打ち付けてゆきます。暗くなるぎりぎりまで、黙々と丁寧に仕事を続けておられる姿に敬服しました。


屋根の形にあわせて板を切り取り、パズルのようにはめ込んで打ち付けてゆきます。

防水用に加工されたシートを貼り付け、後の工程で屋根を葺く下準備にします。

もうすぐ夕暮れ。空腹を覚えつつも、丁寧に仕事を進めてゆきます。

07.  4.  28.

 午後から、大重(だいしげ)藤田建築様の浅野さんがおいでになり、あづまや側面の目隠し板を貼り付ける工程に取り掛かられました。冷え込みの厳しい中、 黙々と作業に取り組まれ、今日は、基礎部分が仕上がりました。
 一方、あづまや内のベンチ、テーブル用の材料が急遽必要となりました。こういう場合のためにあらかじめ取り決めておいた樹齢約100年の杉の木の伐採を 行いました。境内東側の深い谷で、この木が生きてきた100年の歳月に思いをはせ合掌した後、チェーンソーの刃を入れました。その倒れる様は、今までに切 り倒したどの木よりも重々しく、かつ優雅でした。


目隠し板を取り付ける基礎部分が仕上がりました。
(浅野さん、写ってなくてごめんなさい。)

一方、そのころ・・・


周辺の木々を押し分け、地響きを立てて倒れた巨木。

07.  4.  29.

 昨日に引き続き、大重(だいしげ)藤田建築の浅野さんが、あづまや側面の目隠し板を取り付ける作業に取り組まれました。昨日とは打って変わって暑い天気 でしたが作業を順調に進められ、夕方には見た目にも涼しげな目隠し板が出来上がりました。明日からはいよいよ屋根を葺く工程に入ります。
 一方、東の谷では昨日伐採した杉の搬出作業を実施しました。2メートルずつに玉切りした重さ数百キロの丸太を、息も絶え絶えに転がしたり押し倒したりし て谷底まで運びます。運んだ丸太を今度はキャリヤーで森の外まで運搬し、軽トラに積み込んで製材所(菅谷(すがや)材木様)まで運びました。週明けから製 材が始まります。


丁寧に風除け板を貼っています。   夕方には全て完成しました。

一方、そのころ・・・


一本ずつキャリヤーに載せて運び出します。      中にはこんな大物も。
前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
軽トラにも一本載せるのがやっと。   積みあがった丸太。菅谷(すがや)材木様にて。



07.  4.  30.

 以前、あづまや予定地で倒木の恐れのあるシイの木を切り倒したのですが、中が腐っていて資材としては使えないので、加佐登神社のお祭りのときに使うかが り火用の薪にしました。


 午前10時ごろ、伊森(いもり)板金の伊森社長様がお見えになり、屋根を葺く作業に取り組まれまし た。特殊な金属板で出来た屋根材を、一枚ずつ寸法に切って瞬く間に屋根が出来上がってゆきます。様子を見に来られた地元の方々も感心されるほど、軽い身の こなしで見事に仕上げてゆかれました。

 


一方、そのころ・・・

伊森板金様の仕事振りを横目で見ながら、近々取り掛かる盛り土工法用の丸太の皮むきに取り組みました。



07  .5.  4.

 連休中でお休みにも関わらず、悪天候の合間を縫って伊森(いもり)板金の伊森社長様がお見えになり、屋根を完成させて下さいました。本来、和風あづまや は瓦で屋根を葺くのが一般的ですが、このような森の中では瓦の隙間や溝に木の葉や枯れ枝などが溜まりやすいという欠点があります。今回はその点について伊 森社長様に特別なご配慮を頂き、ごみが雨と一緒に流れ落ちてメンテナンスが容易である屋根材で屋根を葺いていただきました。
 当日は、小生は別行動で他所にいたため、完成の瞬間に立ち会えず残念でした。お1人で黙々と作業に取り組まれた伊森社長様に、心から感謝を申し上げま す。
大変美しく仕上がりました。


07.  5.  9.

 あづまやは周囲を多くの木々に囲まれています。なかには弱ったり立ち枯れた樹木もあって、今後台風などの際に折れたり倒れたりするとせっかくのあづまや に被害が及んでしまいます。今日はあづまやの周辺で倒木の恐れのある樹木を伐採する作業を実施しました。手動ウィンチを用いて倒れる方向を設定しつつ注意 深く作業を行い、高さ10メートルほどの樹木を3本切り倒しました。切り倒したものは丁寧に枝を払い、今後の資材として活用するためにさっそく3メートル づつ玉切りにして皮をむいておきました。


たくさんの木々に囲まれています。

   伐採前       少しさっぱりしました。
 
 ※ (5月11日現在のコメント)
   5月10日の日中から翌朝に掛けて鈴鹿ではかなりの強風が吹き、各地で倒木や枝折れが相次ぎました。天候が回復してから様子を見に行くと、あずまや の屋根の上には木の葉や細い枯れ枝が舞い落ちていたものの損傷は無く、周辺も変わらぬ様子で無事でした。事前に不安な樹木を伐採しておいて良かったと胸を なでおろしました。

07.  5.  15.

 昨日、重機での作業を終えてふと眺めると、キャタピラ周りから作動油が大量に流れ出していて腰を抜かしました。走行モータのOリングの劣化か、配管の損 傷か、それとももっと深刻な事態なのか。分解して調べ、文献を当たり、ネットで調べてみても特定できないので、昨年油圧シリンダーのトラブルの際にお世話 になった「メカクリニック輪(りん)」さんにSOSを出しました。いくつものカバーを外し、大量の土砂を除去しつつ良く調べると、走行モータにつながる配 管の一部がぼろぼろに腐食していました。一日がかりの作業のおかげで、無事元通りになりました。


作業に当たる「メカクリニック輪(りん)」福嶋社長様

ぼろぼろに腐食した配管(左)と新品に取り替えたあと(右)。この重機はか なり古い型で配管の角度が独 特らしく、新品のものを見つけるためにわざわざ四日市まで出かけてくださいました。

07.  5.  18.
 
 以前発電機を購入した会社から、「欠陥が見つかり、そのまま使い続けると火災になる危険がある。」と連絡がありました。無料で点検・修理をしてくれると のことなので、さっそく送りました。なんか調子悪いと思ってたけど、やっぱりなあ。でも大事になる前に連絡をくれて良かった。最近機械関係のトラブル続 き。


でっかい発電機が入るダンボールが無いので、家にたくさんあったオムツ の空き箱を総動員してやっと梱包できました。

07.  5.  19.

 午後一番で、大重(だいしげ)藤田建築から、草野さん、伊藤さん、佐野さん、樋口さんがお見えになり、あづまやのベンチを搬入してくださいました。4月 28・29日に伐採した杉の大木で出来たベンチで、ずっしりと重く存在感に満ちた立派な造りです。「このあづまやに、こんなでっかいベンチが4つも?」と 戸惑っていると、電話の向こうで親方が「2つはあづまや、あと2つは遊歩道の眺めの良いところに設置したらよい。」とのこと。木のぬくもりとやさしさが感 じられる素晴らしいあづまやになりました。大重(だいしげ)藤田建築の皆々様、心から感謝を申し上げます。



※ 今日は、大学院時代の友人である山本君が遊歩道を訪れてくれて、ベンチ の搬入の際にはカメラマ ンをつとめてくれました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

07 .5 .21. その1

 重機の右のキャタピラを伸縮させるためのボルトが、角が取れてつるつるになり、緩んだキャタピラを張り直すことが出来なくなりました。やむを得ずそのま ま作業していたのですが、最近キャタピラが頻繁に外れるようになりました。自動車からタイヤが外れるのと同じで、動くことが出来なくなります。はめ直すの に時間を要するばかりか、地形によっては重機が横倒しになったり転落したりなど、大事故の原因にもなります。試行錯誤も実らぬまま今日に至りました。「メ カクリニック輪(りん)」の福嶋社長様に相談したところ、駄目になったボルトの上にもうひとつボルトを溶接して下さいました。なんと見事に張り直すことが 出来ました。  


豪快にかつ丁寧に溶接してゆきます。  保護ゴムを巻き直してできあが り。

07. 5. 21. その2

 直った重機をさっそく使って、あづまや前にスロープをつけました。今後、縁を丸太か岩で固め、スロープの表面には砂利を撒いてつき固める予定です。


Before   &   After

07.  5.  23.

 遊歩道からあづまやに向けて作ったスロープの縁を、丸太で土留めする作業を実施しました。丸太に手回しドリルで穴を開け、鉄筋を打ち込んで固定しながら 組み上げてゆきます。最後に路面を砂利で搗き固め、車椅子でスムーズにあづまやにアクセスできるスロープが完成しました。次回以降は、スロープの入り口付 近に土留めを施す作業、あづまやの裏の少し急な斜面に丸太で階段を作る作業に取り組みます。
 今日は新入会員の成谷(なりたに)さんが作業に参加してくれました。山仕事は初めてとのことでしたが、熱心に質問を繰り返しながら取り組まれ、作業が終 わる頃にはほとんどの道具の取り扱いに馴染んでおられました。イタリア料理店のシェフをされているとのことですが、「路面の仕上げって、料理の盛り付けに 似てますね。」と言いつつ、大変丁寧に砂利を撒かれていた姿が印象的でした。


ツルハシ、手回しドリル、ハンマー、カケヤ、ノコギリ、なんにでも果敢にチャレンジされました。


07.5.21. Before          07.5.23.  After


きれいに整ったスロープでにっこり

07.  5.  24.

 加佐登神社の宮司さんから、「工場建設予定地で伐採したヒノキを大量にもらったから、必要なだけ使ってください。」とのご連絡を頂きました。ありがたく 頂戴することにして、さっそく皮むきに取り掛かりました。この時期に伐採したスギやヒノキは、皮と材の間に水分を豊富に含んでいて比較的皮が剥きやすく助 かりますが、炎天下のもとでくたくたに疲れました。



07.  5.  28.(午前)

 先日のスロープに引き続いて、あづまや周辺の階段作りに取り掛かりました。午前中は丸太を加工して、階段のステップ部分を作りました。


印をした箇所まで、チェーンソーでカマボコ状に切込みを入れてゆきます。
前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
端からノミとハンマーで削ってゆきます。 平らな面が出来上がりました。

07.  5.  28.(午後)

 午後からは、加工した材料を使って斜面に階段をつけてゆく作業を開始しました。今日中に全ての作業を終えるつもりが、以外に時間が掛かってしまいまし た。午後6時半まで粘りましたが作業は明日に持ち越し。すきっ腹を抱えて疲労困憊で帰りました。


重機で予定地を浅く削ります。

ステップを設置して土を入れたところで今日は作業終了。

07.  5.  29.

 早朝から作業に取り組み、ついに階段が完成しました。空腹で倒れそうになりつつ時計を見ると午後2時になっていました。完成した階段を眺める余裕も無く 弁当をかきこみました。


路面崩壊防止用の横木を固定して、路面を丁寧にならします。
前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
ステップや横木に腐朽防止用の高濃度木酢液を塗り、路面に砂利を撒き、周辺には落ち葉を撒いて表土を保護します。

  この場所は雨が降るたびに泥まみれになり、歩行に支障をきたすほどでしたが、階段によって安心して あづまやに降りてゆくことができるようになりました。

07. 6. 3.(午前)

 「こどもサポート鈴鹿」、「みささぎの郷 里山づくりの会」と共同で、イオン・チアーズクラブ ”ラッキーベル”の親子約80名を迎え、里山体験行事を 実施しました。午前中は、あづまやの完成を記念するお披露目会を行いました。こどもサポート鈴鹿の安井さんの司会のもと、当会代表の前出による、あづまや 建築のいきさつや、大重(だいしげ)藤田建築の親方、藤田充さんの紹介を行いました。引き続いて、親方による「奉納」銘板の取り付けと、あづまやに使用さ れている材木の特徴などについてのレクチャーをして頂きました。周辺では、藤田建築の大工さん達の活躍を写真で紹介する、「あづまやができるまで」写真展 も実施しました。


藤田親方による、あづまやに使用した材木についてのレクチャー

「奉納」の銘板      「あづまやができるまで」写真展

自由時間には、押すな押すなの大盛況

階段も大変好評でした

07. 6. 3.(午後)

 午後からは、路肩や土留めなどの材料になる丸太の皮を剥く作業を実施しました。皮をむいておくと、丸太が腐らず長持ちします。この季節は、樹木が盛んに 水を吸い上げて育つ時期で、皮がみずみずしく、すいすいと皮がむけてゆきます。わずか1時間で、用意した16本の丸太がつるつるに変身しました。いつも途 中で腰が痛くなったり疲れたりして、やむを得ず何日も掛けて少しずつ皮をむいてゆくのですが、今日はみなさんのおかげであっという間にたくさんの丸太をむ くことが出来ました。


皮の下からはつるつるの木肌が現れます。

「ヒノキはむきやすいけど、杉は少しむきにくいね。ヒノキはバナナの皮みた い。杉はゆでたまごの殻みた いだね。」 賑やかにおしゃべりをしながら作業は進みます。

大きな掛け声で丸太を運びます。   見事に皮をむき終えました。



07.  6.  9.

「三重大学環境保護サークル ブルー・プラネット」の皆さんが作業支援に来てくださいました。あいにくの空模様で予定していた丸太を使った土留め作業が出 来ず、内容を変更して割り竹を使った植生保護柵作りを実施しました。短い時間でしたが、皆さん熱心に取り組んでくださり、シダを踏み荒らしから守る見事な 柵が出来上がりました。今回は時間も短く、本格的な作業を体験してもらうことも出来ず残念でしたが、また皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。


杭をまっすぐ打てない、割り竹が硬くて曲がらないなど、最初は戸惑っておられましたが、すぐにコツをつ かんで作業に熱中されました。

きれいな柵が出来上がり、シダの踏み荒らし防止効果に加えて、景色にメリハリが出来ました。

作業の後は、おいしい焼肉!



07.  6.  19.

 「森林施業NPO法人 森林(もり)の風」 様のご厚意で、皆さんが現在フィールドとして作業中の、関町沓掛(くつかけ)人工林の間伐材を頂戴できるこ とになりました。すでに「森林の風」の皆さんが伐倒された樹木の中から、土留めや盛り土工法などの用途に使いやすいものを選択し、軽トラックで運びやすい 180センチに玉切りして集積しました。夕方までに50本の丸太が集まり、一部を丘の上の車道まで荷上げしました。


きれいに間伐された見通しの良い森林。 

07.  6.  20.

 今日は、昨日集積した丸太を全て加佐登神社まで輸送します。まずは、集積してあるふもとから丸太を担ぎ数百メートルの山道を往復して、丘の上の車道まで 運びます。肩に食い込む重さに耐え汗にまみれて、約2時間かけて、全ての丸太を運び終えました。その後、「森林の風」事務局長の瀧口様のご協力で軽トラッ クへの積み込みをして頂き、無事に神社まで輸送することが出来ました。通常の1人での作業では、伐採、枝払い、玉切り、運搬の過程で、多大な体力と時間と を費やしますが、今回は「森林の風」の皆様方のおかげで大変速やかに資材を調達することが出来ました。心からお礼を申し上げます。


この斜面を登ってきました。   無事に神社まで運ぶことができました。

07  .6.  25・26.

 「森林(もり)の風」 様から頂いた丸太の皮むきを実施しました。今回の丸太は短いので、軽トラックの荷台を作業台に使えて姿勢が楽で助かりました。丸 太を頂く際に「便利ですよ。」と瀧口様が貸してくださった「皮むきベラ」の威力もあってぐんぐん作業が進みます。午後遅くまでに全ての丸太の皮をむき終わ りました。
 加佐登神社に毎朝パトロールに来るおまわりさんから、「参道近くの車道わきで大木が倒れている。」と教わりました。昨日帰る時には何事も無かったので半 信半疑で行ってみると、一抱えほどある桜の大木が根元から横倒しになっていました。ここしばらくの大雨で地盤が緩んだのでしょう。すぐ近くにある宮司さん のご自宅にも、送電線にも被害は無く、また夜中に倒れたらしいので怪我人もありませんでした。本当に不幸中の幸いでした。すぐに遊歩道も見回りましたが、 こちらも幸い何事もありませんでした。


確かに便利! 大根をかつらむきするように、スムーズに皮がめくれてゆきます。

きれいにむけた50本の丸太    世のなか何が起こるかわかりません。


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