2008年 下半期 作業日誌

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08.  7.  1.

 遊歩道最先端部の補修を実施しました。


上部2段の丸太組みを取り外し、安定する形に組み直しました。

土を搬入し丁寧にならしました。
   



08.  7.  2. 〜 7.  3.

 先月末の大雨で崩れた箇所の補修を実施しました。


表面に生えていた草ごと地すべり状に崩れました(左)
草を取り除き、重機で丁寧に土砂を除去します(右)

必要に応じてさらにスコップで掘りつつ、丸太組みを構築しました。
  



  不慮の事故を防ぐため、丸太上部に滑り止めを施しました。



08. 7. 18.

 丸太の皮むき作業を実施しました。



08. 7. 21. 〜 24.

 新しく作った道と従来の地形との間に、土砂流出防止用の土留めづくりを兼ねた路盤の強化作業を実施しました。仕上がるとちょっとした広場のようになりま した。今後、この下には数十メートル先で折り返して再び戻ってくる道を造る予定ですが、その際に斜面の樹木を少し刈り払うと、眺めの良い休憩場所になりま す。






08. 7. 25 .〜 08. 8. 6.

 昨年末に大萱(おおがや)功様から御寄贈いただいた細身の丸太の皮を全て剥き終わりました。これらの丸太は、秋になってから路盤の強化作業の資材として 活用する予定です。

 前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
雨の翌朝は比較的剥きやすいです。     大萱さんからスイカの差し入れを頂きました。
 
使いやすいように、長さ別に集積しました。

08. 8. 19. 〜

 大萱(おおがや)製材場(鈴鹿市加佐登町)の大萱功様から、直径15〜20センチの間伐材を大量にご寄贈いただきました。ちょうど太いものが残り少なく なっておりましたので、沢山の丸太を頂戴し今後の作業への大きな弾みになりました。誠にありがとうございます。毎朝の散策の過程で作業の進捗や資材の充足 状況を気にかけてくださる温かいお気持ちと、心強いご支援に心から感謝しております。輸送に際しては有限会社加佐登ブロック工業(鈴鹿市加佐登町)の北條 二郎様に、お忙しい中、多大なご協力を賜り ました。重ね重ねお礼を申し上げます。


                積みあがった丸太が心強く見えます。      さっそく皮剥き作業に取り組み始めました。

08. 8. 21.

 神社の作業道は、丘の頂上(神社の本殿付近)から丘のふもとまでほぼ垂直に下る道のりですが、急傾斜のため大雨のたびに浸食され、深い溝ができていまし た。道のダメージもさることながら途中で何箇所かバリアフリー遊歩道を横切っているので、流れ出した土砂による影響が少なからず生じていました。夏も終わ りに近づき、台風のシーズンも近づいてきたので、作業道に雨天時の流水調節用の丸太(通称:ウォーター・バー)を設置する作業を実施しました。まず侵食し た作業道を砂利混じりの土で補修し、次いで地形から雨天時の水の流れを読みつつ路面に掘った溝に丸太をはめ込み固定しました。手前の部分を浅く掘って石を 埋め込んだり表面を砂利で覆ったりなど、見かけ以上に手間が掛かりました。翌日から数日間続いた大雨のあと様子を確かめに行くと、見事に侵食がストップし ていました。幾つか課題も見つかりましたので、これから設置する場所に生かしたく考えています。


こう見えて工程は結構複雑。           侵食がストップした作業道。

08.  8.  19. 〜 08.  9.  17.

 8月中旬に大萱(おおがや)様から御寄贈いただいた丸太の皮むきを実施中です。現在全体の3分の2近い量まで順調に進みました。このたびの丸太は、どれ も従来のものより太く長くかつ重く、一本一本の運搬に気合を入れて取り組んでいますが、これらの丸太を活用した作業について思うにつけ、肩に食い込む重さ に心強さを感じております。全ての皮をむき終えるのが楽しみです。



08.  9.  17.

 実家の父が、草刈機を一台寄贈してくれました。これまで当会には草刈機がなく、鎌鉈(かまなた)と呼ばれる、草刈り・枝払い兼用の道具を用いて手作業で 取り組んでいました。草刈り中の地面に這いつくばるような体勢は辛く、加えて、手作業では長い距離にわたってのきめの細かな作業ができないので、初夏から 秋に掛けては遊歩道の日当たりの良い場所はいつも草ぼうぼうの状態でした。届いた草刈機を早速使用してみたところ、見違えるようにきれいになりました。こ れからは気軽に、かつ、まめに草刈りに取り組めるようになりました。心強い応援を受け、これからも遊歩道のより良い景観作りに頑張って取り組んでまいりま す。
 

                              一見 三味線のような形状の梱包で届いた草刈機     組み立て後                    

草 刈前            草刈後



以前は、この鎌鉈(かまなた)を用いて、手作業で草を刈っていました。

08.  9.  31.
 
 8月の台風の際に、立ち枯れのタマミズキの大木の先端が折れて落下し、遊歩道に突き刺さるという出来事がありました。幸い夜半に起こったようで負傷者も ありませんでしたが、危険防止のため切り倒し遊歩道の横に寝かせてありました。今日はこの大木を玉切りし、森の外の薪置き場に運搬する作業を実施しまし た。立ち枯れたとはいえ、中身の詰まった丸太はずっしりと重く、全てを運び出すのに一日がかりでした。

前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
玉切り済みのタマミズキの大木。        直径約60センチ。1 つ 30〜40s。

キャリヤーで森の外の軽トラまで運びます。

これらの丸太は、加佐登神社の境内で実施されるお正月恒例の「かがり 火」の薪として活用されます。



08.  10.  15.

 昨日一日降り続いた雨も止み、今日は晴天が広がっています。地面が濡れて作業が困難(かつ風邪が治りかけでしんどい)ので、丸太の皮むきに取り組みまし た。今日中に全ての丸太の皮をむき終わろうと気合が入ります。たまたま、丘の反対側斜面のフィールドで「みささぎの郷 里山作りの会」による、高校教諭の 初任者研修(アジサイの剪定作業)を受けておられた、三重県立津東高校教諭の桑山喜博さんが、午後から飛び入りで当会の作業に参加されることになりまし た。今日は夕方遅くまで掛かる予定でしたが、桑山さんのおかげでスムーズに作業を終えることが出来ました。ありがとうございました。またお会いできること を楽しみにしております。


皮むきヘラを使い作業に取り組む桑山さん。

皮干し台(9月6日製作)に山盛りの皮。こうしておくと湿ったりカビが 生えたりせず、燃料や資材に活用できます。

これだけあれば作業がはかどるぞ〜!!

08.  10.  22.

 傷んだ土留め丸太の交換および路面の補修作業を実施しました。この土留めは、現在の土留めの工法に至るまでの試行錯誤の時期に造ったもので、構造に若干 の弱さがあり、それがゆえに土に埋もれたり事故で亀裂が入ったりして傷みが激しくなっていました。今日はこの古い丸太を取り除いたあと、地面を掘り返して 新しい丸太を組み、再び路面を元に戻す作業を実施しました。午後から天気が崩れ始めましたが無事最後まで仕上げることが出来ました。

半ば埋もれ、亀裂の入った丸太。

古い丸太を撤去し、地面を掘り返して新しい丸太を組んでゆきます。

きれいに仕上がりました。



08.  10.  30.

 10月15日に当会の活動にご参加頂いた三重県立津東高校教諭の桑山喜博さんが、高校教諭の 初任者研修のため再び加佐登神社へお越しになりました。午前中に「みささぎの郷 里山作りの会」による、アジサイの剪定作業・樫の木の伐採作業に取り組ま れた後、午後から当会のフィールドにて、ぬかるみ補修(11月2日(日)に、こどもサポート鈴鹿・イオンチアーズクラブの皆さんと実施予定)の下準備作 業、および丸太の運搬作業に汗を流されました。慣れない作業にも関わらず、懸命にかつ明るく取り組まれる様子に感服しました。お陰様で作業がはかどり楽し い時間が過ごせました。研修でここへ来られるのは今回で最後とのことですが、またいつかご一緒できる日を楽しみにしております。本日は誠にお疲れ様でし た。


細かい土をスコップですくい重機のバケットに詰めます。 この場所に必要な丸太を運び終えて記念撮影。



08.  11.  2.

 「イオン・チアーズクラブ」と、「こどもサポート鈴鹿」の親子連れ約60人の皆さんが、作業のお手伝いに来て下さいました。今回は、遊歩道上のぬかるみ がひどい箇所に石を敷設する作業でした。あらかじめ掘り返して木組みをしておいた中へ、大小さまざまな大きさの石を丁寧に詰めてゆきます。このようにして から土を埋め戻すと、降った雨が速やかに路面から引いてくれるようになります。「重いから運ぶのは1つずつでいいよ。慌てずゆっくりね。」の当会代表の声 もそっちのけに、みな小脇に3個、4個と抱え、賑やかに走り回っていました。作業のあとは、その後の作業工程の説明を兼ねて、6月に「杉の子特別支援学 校」の生徒さん達がぬかるみ補修に取り組んで下さった現場を見学しました。昼食場所へ引き上げる際にも、積んでおいたたくさんの廃材を、軽トラの荷台まで 運んでくださり大変助かりました。1人では大変な作業ですが、皆さんのおかげで楽しくスムーズに終えることができました。心から感謝しております。またお 会いできる日を楽しみにしております。


石置き場からたくさんの石を小脇に抱え、競うように現場へ向かいます。

こちらの現場でも奮闘中。   廃材を運搬してくれている皆さん。

昼食時間にも関わらず、神社の廃材置き場への運搬を手伝ってくれたユージ君(左)とホーちゃん(右)。

10月30日 ぬかるみを掘り返したところ  10月31日 木組みをして岩を詰めました。
前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
11月2日 本日、皆さんに石を詰めて頂いた箇所は、その後全て埋め戻して
夕方までに再開通することができました。誠にありがとうございました。



08.  11.  13.

 現在、遊歩道はゴール地点の真上、直線距離で約20メートルの地点まで開 通していて、折り返しを一つ含む100メートル足らずの道のりが完成すれば全面開通することが出来ます。しかしながら現場までの資材の輸送は、周囲の険し い地形のため遊歩道の入り口からのルートに限定され、なおかつ工事が進み距離が伸びるにつれてそれも次第に困難となりました。このような事情から、ゴール か ら逆に道をつけながら、現在開通している箇所までを目指す「逆のぼりルート」を検討していました。今日はこの「逆のぼりルート」にいよいよ着工しました。 今ま で森の中にあった重機やキャリヤーをゴール地点まで移動させ、現場付近に資材を集積させました。あわせて、作業の際に傷めてしまった神社の車道の補修作業 も実施しました。



神社から譲り受けたU字溝(ゴール直前の溝部に使用)を運搬しています。

※通常このような資材を吊り下げる際には、安全のため物体の2点以上の箇所 にワイヤーを固定します。今回は十分な長さのワイヤーが無いため、やむを得ず一点の固定のみで吊り下げました。実施に際しては物体の長さを計測して中心点 を出し、かつ付近に人や車の存在が無いことを確認し、不測の事態に備えて地面すれすれの高さを低速にて移動させました。

08.  11.  18.

 こどもサポート鈴鹿 会員の米井さんが、朝から作業に参加されました。今日は遊歩道のゴール付近に、これからの掘削作業で出る土の一時堆積場と資材置き場を作り、遊歩道予定地 を横切る溝にU字溝を設置する作業を実施しました。この場所には神社の境内を整備する際に余った大小さまざまな岩が大量に積み重なっています。重機のバ ケットやワイヤーを用いて一つ一つ丁寧に移動させながら作業は進みました。その後、試行錯誤しながらU字溝を設置し、全ての作業が終了したときにはすっか り日が暮れ真っ暗になっていました。疲れましたが、終始、米井さんの持つ温かい雰囲気に元気付けられつつ作業を終えることが出来ました。貴重な休暇の一日 に、当会の作業にお付き合い頂き心から感謝しております。お陰様で沢山の作業を実施することができました。またご一緒できることを楽しみにしております。


岩にかぶさる土砂や雑草を取り除きます。  大きな岩にはワイヤーを掛 けます。

次々に岩が片付けられてゆきます     なぜか埋まっていた餅搗き用 の石臼

一輪車をソファ代わりに和やかな昼食       昼食後も作業は続きます。
前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
 疲れて佇む当会代表            まだまだ元気な米井さん



08.  11.  24.

 いつも当会の活動に心厚いご支援を賜っている大萱製材場の大萱功様より、大径の杉丸太を沢山御寄贈いただきました。大萱様は毎朝遊歩道を散策して下さっ ています。散策の途上、当会の作業場前に集積してある丸太をご覧になって、作業の進行と共に次第に少なくなり、かつ比較的細いものが目立ち始めたことか ら、太い丸太が必要だろうとお気遣いくださいました。
 丸太の輸送に際しては、(有)加佐登ブロックの北条滋朗(ほうしょうじろう)様が、木材市場までの遠い道のりを何度も往復してくださいました。 貴重な休日を割いてご尽力頂き心から感謝しております。
 大萱様、北条様ともに、心強いご支援と共に温かい励ましのお言葉を賜りました。今後とも頑張ります。誠にありがとうございました。


遊歩道から作業場の屋根越しに見える丸太の山

08.  11.  26.

 今日は、先日「こどもサポート鈴鹿」の米井さんと一緒に設置したU字溝を埋め戻す作業を実施しました。この場所は山から下りてくる地下水の通り道で、歩 くと足がズブズブ沈んでゆく厄介なところでしたが、この作業を経て、地下水脈の流れを分断させず、遊歩道の構築に適した固い地面を作ることが出来ました。

前出健太郎 加佐登神社 遊歩道 Ken-taro Maede  Accessilility Trail Japan
溜まった地下水を重機や柄杓で掻い出します。  その水でこないだの石 臼を洗ってみたり。

全ての水を掻い出して埋め戻しました。U字溝の下は岩で固定してあるの で沈みません。

    しみ出した地下水はU字溝の中を通過するので、地表の土は良く乾き作業しやすい状態になりました。
  これから左に見える大きな切り株を掘り起こして整地し、向こう側へ渡る道を構築します。



08.  12.  1.

 U字溝とその周辺の地形を平坦にならして遊歩道の基礎を構築する作業を実施しました。雨の日をはさんで数日間この場所を観察していましたが、水が湧いて ぬかるみになったり設置したU字溝が沈んだりすることもなく、無事今日の作業が実施できました。土を入れて転圧し、今日中に向こうに渡ってしまおうと気合 いを入れて取り組みましたが、日没のためやむなく中断しました。

 
幅が足りないので、短いU字溝を継ぎ足しました。

杭で縁(ふち)丸太を固定し、土のうを敷設してゆきます。

土のうの上から横木を鉄筋で連結し、さらにその上に縁丸太を追加しました。
土を入れて転圧すれば向こうへ渡れます。

08.  12.  4.

 丸太組みに土を敷設してならす作業を実施しました。全ての工程を終えた頃には真っ暗闇になっていました。寒くて空腹でしたが、1段落着いた安心感で元気 に帰宅しました。


ボルトを追加して横方向に強度を持たせました。  土を入れて均等にならします。

砂利を表面に敷き転圧する頃には真っ暗に。  重機のライトを頼りに後片付け。

(12月6日現在) 2日間の雨を経て地面が固く締まり安定しました。
地形を少し削った後で重機を一旦撤収し、向こう岸に丸太組みで道を構築する作業に取り掛かります。





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