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1975-2016

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 鬱蒼とした林の中の九十九(つづら)折りを、私たちのオートバイは天城峠へ向けて進みました。敢えて舗装せず残された、あの歌のままの道。
  舞い上がり 揺れ墜ちる
  肩のむこうに あなた 山が燃える

 光さえぎられた林道の、冷えた岩陰でエンジンを止めた時の静寂は、喧騒に慣れた私たちの心を洗い緊張させるに十分な神秘的な力に満ちていました。南伊豆の小さな漁港から出て行く船の航跡が映す赤い夕日、海の向こうに悠然とたたずむ富士の姿、入り江を埋め尽くす松の葉の香り。
 オートバイと共に感じる風は、刻々と表情を変える自然と私たちが限りなく一つの空間に存在していることを、長い時間をかけて、優しいやり方で、伝え続けていました。

          
 2016 伊豆・富士

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 ハーレーダビッドソン Electra Glide。
 素敵な旅の途中であることを繰り返し主張するトランク、唸るような排気音、郊外を高速で突き進む時の鼓動。性能という言葉だけでは表せないこのオートバイの味は、さらに深みを増していました。何十キロもブレーキをふまず、何時間もギアチェンジをせずに走る大自然の中、機械を人間が信頼し一体であることが、極めて嬉しく感じられました。息をもつかせず次々と目の前に現れては流れていくカナディアンロッキーの大きさが私たちの命を洗い、限りなく深い奥行きをもつ山々の姿とその放つ光は、この空間に存在できることを崇高なものに感謝させる力を秘めていました。オートバイの傍らで「どうだい?」と声をかけてくれるカナダの人たちの気さくさ、対向する単車がピースサインを必ず投げかけてくれる仲間としての暖かさ。大切なものを再認識する瞬間の連続でした。
        2016 カナダ 

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 フェリーボートを降りたホンダVTX1800。
 待っていたのは、眩しい輝きを放つ九州の空と海でした。稲佐山から見る長崎湾、併走する路面電車から投げられる優しい長崎の人たちの視線、
新緑の開聞岳の裾野の長閑な小道でエンジンを止めた時の静寂。いずれも私達の期待通りの魅力に満ちていました。空を行く鳥も、風になびく芋畑の葉さえも、二輪車で旅をする私達に手を振っているようでした。オートバイがかき分けながら進む三次元の空間が、心沸き立つ数々の表情に次々と変化してゆく時間でした。

           2016 九州 

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 ハーレー・ウルトラクラシックFLH。ヨーロッパの石畳も路面電車の軌道でも、極めて安定した走りで乗員を守る巨艦です。エンジンの始動は儀式の如く神聖で、大きなピストンが動いているぞと、全身を震わせて表現する様が、ライダーの心拍数を上げずにおきません。少なからず腕力を要する取り回しもUターンも、パワーを後輪にかけ続けてブレーキで抑えれば、不思議なほど安定する乗り物です。ザルツブルグのガソリンスタンドで、またインスブルックの駐車場で、老夫婦が、また小さな子を抱いた父親が、買い物帰りの女性が、そしてバスの運転手さんまでが、日の丸を肩につけた夫婦に温かい声をかけてくれました。オートバイが旅を輝かせた数々の瞬間でした。

 2015 ドイツ・オーストリア 


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 奥飛騨・銚子の滝は、色づく木々のざわめきを巻き込むように蕩々と流れ落ちていました。V-twinのエンジン音をもかき消すような水音が、残されたようにたたずむ私たちを包み、夕刻の闇に覆われ始めた木々の間から、森の精たちがみんなしてこっちの方をみているような気がしてならない空間でした。雨が降っているのか滝の水がいたずらに戯れているのかさえ解らないほどの周期で、森の秋が、色が、空気が、音が、私たちの体を通り抜けていきました。私たちを正気に返らせてくれた愛車のいつもの熱い咆哮に、素晴らしい瞬間がまさに今なのであることを知るひとときでした。

       2015 奥飛騨

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高速道路の高架橋から望む広島の美しい都会の景色は、日本のもつ底力を感じさせる光を放っていました。ミュージアム展示用に縮小されてもまだ勇姿と呼ぶに相応しい戦艦大和に、先人達の大きな思い入れを感じずにはいられませんでした。すすきの揺れる秋吉台のワインディング・ロード、三佛寺の投げ入れ堂に続く山道、新しい舗装で誇らしげに私たちを迎えてくれる山陰道。日本中の道が、大型の単車を駆るライダーを、余裕をもって出迎えてくれるようになりました。いつまでも走りたい、風を感じていたい、光を追い続けたい。そんな思いにさせてくれるものがオートバイです。
 2015 山陰・山陽

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 B+com(ビーコム)、Bluetoothを使った無線通話装置。ヘルメットに装着したスピーカーとマイクで、バイクの乗員同士やグループで走る仲間同士、双方向に同時に会話ができます。クリアーなデジタル音声は、周囲の騒音によって自動的に音量がかわり、少しの充電で1日中会話が楽しめます。3系統あるチャンネルは電話、音楽もボタン一つで変更可能で、最近これにカーナビの音声が重ねて聞けるようになりました。免許の必要なアマチュア無線機器を操作して会話のキャッチボールを続けたアナログ時代をよく知る世代にとっては、隔世の感がある道具です。オートバイの前に広がる光を、風を、そして時を共有するための、有意義な機器です。


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ソニー・アクションカム。マッチ箱ほどに縮められたビデオカメラで、疾走するライダーの視線を、そのまま記録してしまう極めて優れた機器です。日本製の高い画像処理能力を駆使、腕のモニターでの録画のON/OFFを行える、進化した操作性の魅力的なアイテムです。画像処理のすごさは、日本の光学技術の集大成であるに違いなく、振動だらけの二輪車でも全く揺れない抜群の画像には、ただ驚くばかりです。アルプスの雄大な山々、ドナウ川沿いの光あふれる景色、そして豪雨のロマンティック街道。駆け抜けた森の木々の香りまでも思い出させるような、胸躍る感覚までも記録してくれます。
 老いてオートバイに乗ることができなくなったら、
仲間と酒を飲みながら、記録した映像を大きな画面で見るのが楽しみです

     2015 大雨のドイツ


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ハーレー・ダビッドソン・ウルトラクラシック。音響装置やオートクルーズに加え、上質なシートやトランクが、大きな荷物を満載して出かける旅に、限りない楽しみを沸き上がらせてくれる単車です。出力や加速の能力を主張せず、ワインディング・ロードを行く乗員たちに、二輪車特有のコーナリングの楽しさを、ダイナミックに、しかも安定して与えてくれるオートバイです。人生を、時を、二人で共有していることを深く味わうのに、最高のアイテムの一つと言わざるをえません。

 2015 周山街道

 ハーレー・ダビッドソンSoftail. 低回転から強烈に発生するトルクは、ライダーに限りない安心感を与え、荷物満載の二人乗りでも後ろブレーキとアクセルだけで、かんたんにUターンしてくれる実に素晴らしいスタビリティの単車です。馬力や燃費、メカニズムの云々を語る前に、単車が胸を熱くする乗り物であること、二輪で走る不安定な乗り物がどうやったら安定するのかを、長い歴史が解き明かしてきたことを実感できる、きわめて魅力的な、アメリカ製の単車です。

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  2015 北海道・雄阿寒岳

 


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 上矢作の山道も恵那の里も、鮮やかな桜の花たちの宴たけなわでした。待ちに待って春を迎えた鳥たちが、激しく流れ落ちる喉の滝の水飛沫に戯れていました。風が吹くたびに舞う、阿木川湖の桜の花びらが、この宴の終わりが近いことを伝え、それを見つめる訪問者たちは、過ぎ去ろうとする春を惜しむばかりでした。山のすべての木々が芽吹き、ほんの少し前まで山じゅうを黙らせていた冬は、もはやどこにもいませんでした。すれ違いざまに交わす単車乗りたちの合図や視線が、この上なく嬉しく感じられる瞬間でした。
   
2015上矢作・明知・喉の滝


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 奥飛騨・銚子の滝へと続く、秋の細い山道は、楓やもみじの鮮やかな色で敷きつめられていました。滝の音に合わせて雪のように降る落ち葉が、この時この場所に立つことができた幸せな訪問者たちを、静かに歓迎してくれていました。山々のすべての生き物たちが、厳しい冬の到来にそなえようとせわしく動き、風にゆれる木々の葉音すら「冬だ、冬だ」と私たちに呼びかけているようでした。誰もいない山道にこだまする V-twin の熱いエンジン音に、命を感じる瞬間でした。

  2014 奥飛騨・銚子の滝・平湯大滝

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2014 フランス パリ・モンサンミッシェル
              

 ハーレー・ダビッドソンSoftail。
1600cc空冷2気筒エンジンのトルクの太さは相変わらず秀逸で、極めて低回転から大きな力を発揮してくれました。4気筒や6気筒のエンジンの音をジェット機と形容するなら、このハーレーの2気筒エンジンの音は、まさにヘリコプターのそれで、信号機のないパリ郊外の道を高いギアでアクセルを意識的に開けた時、大きな咆哮をあげながら突きすすむ様は、痛快の一言でした。どうして世界中に多くのファンがいるのかよく理解できる、米国製オートバイでした。

 Mont Saint Michel version
Paris/Chartres version


2014 新富士紀行 version   名港大橋 version
   ホンダVTX-1800。
2気筒で1800ccをカバーする、極めて楽しい鼓動感のオートバイです。長い長いホイールベースが、最高の直進性を生み出し、低い重心を幅広いハンドルで自在に操る感覚が、実に痛快な二輪車です。二人乗りを得意とし、何百kmもの距離を余裕に満ちて走りきる高いバランス。長い1日の走行の後でもライダーに「もっと乗っていたい」と思わせる胸熱のモンスターです。

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 ハーレーダビッドソン、ロードキング。
咆吼にも似た排気音、柔らかいシート、太いトルク。止まっている時には大きく震えているのに、走りだせば実にスムーズ。賑やかなエンジンの機械音も、気温によってキレ味の変化する、ワイヤー式のクラッチも、ニュートラル位置の探しにくいギアも、すべて「それがどうした」という気分にさせてしまう、魅力満載の単車でした。信号機で止まるたびにピョンピョン伸びたり縮んだりする柔らかな前輪サスペンションが、郊外のハイウェイでは極上のソファーのような乗り心地を提供する様は、造りこんだ技術者の主張を目の当たりにするようでした。世界中のオートバイメーカーが、この単車の乗り味に似せたものを、どうして造り出すのかよく理解できるバイクでした。

    2014 オーストラリア・シドニー
 
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  単車に乗った怪しい一味。

 不敵な笑みを浮かべながら集まった、怪しいイエローシャツの男たち。彼らの名前はエキゾーステッド・ライダーズ(疲れた単車乗り)。
 いつもは優しいおじさんたち。しかしヘルメットと革手袋を装着するやいなや、彼らの表情がキラリと変わる。彼らはオートバイで走る。時として灼熱のアスファルトの上を。また時としてジャケットに雪をはり付けながら。彼らは走る。大好きなオートバイで走る。
 バイクで疾走する彼らを、行く先々で待つのは、度数の高いショッカーたち。硬軟を使い分けた様々な攻撃を容赦なく彼らにしかける。しかし、エキゾーステッド・ライダー達に敗北はない。高らかな笑い声とともに、軽い舌鼓をうちながら、ショッカーたちを飲み込んでいく。軽々と、しかも大量に。

せせらぎ街道  遠州街道

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2013 能登半島(輪島・珠洲・千里浜)
  約20年ぶりに訪れた能登半島。千里浜は小さくなっても、その美しさは昔のままでした。驚くほど快適な自動車道が、輪島や珠洲まで整備され、冬の雪支度を始める金沢の庭園も、日本海を見下ろす千枚田も、海を眺める和倉の温泉街も、現代の旅人達の嗜好にそった、洗練された風情を漂わせていました。オートバイで旅することは、素敵な瞬間を次々とつなぎ合わせる事にほかなりません。

  

2012 信楽
 ヤマハ・ドラッグスター400。乗りやすいシートの高さ、とりまわしのしやすさは、女性でも気負うことなく乗ることができる、小粋なオートバイでした。2気筒エンジンの鼓動が、木の葉の舞う秋の舗装路をとても素敵な映画のシーンに変え、ヤマハのオートバイ特有の美しい造形美が、操縦するライダーにこの上ない満足感を伝えるものでした。1日のツーリングを終えて、エンジンを切ることがもったいないという感覚にさせる、まさに味のある、秀逸な単車でした。
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 カワサキVN1700 Classic Tourer。
ドイツ古城街道を走り抜けるのに心地よい、振動が程よく残されたスムーズなエンジン、さらに低速でもクセのないハンドリングは、日本製の証でした。前後のライダーが大きな自由度をもって足を置くことができるステップボードも、長い旅には最高の装備でした。使いやすいサドルバッグ、大きなシートの後席、背もたれ、そして何よりもエンジンやタンデムバー、バッグの造形美は、日本人の端正な感覚が織り込まれている、最高のものでした。所有したくなる逸品のひとつです。

2013 ドイツ 
フランクフルト・ローテンブルグ

 Gold Wing が、軽くスタイリッシュに変身したF6B。太陽の光を誇らしげに反射する赤いこの機械は、1800ccものエンジンを抱えているにもかかわらず、低い重心と強固な骨格を武器にライダーの意のままに右に左に体を傾けながら峠道を駆け抜ける、スーパーマシンでした。シートやカウリング、シルエットまでもシェイプアップされ、「ちょい悪オヤジ」が乗るのに似合いそうな、魅力的なオートバイです。
 

 2013 周山街道

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  ハーレーダビッドソンの旗艦
FLH-R、ロードキング。
1700ccの2気筒エンジンは、1つ1つの燃料の爆発をライダーに丁寧に伝え、スロットルを開けた時よりも閉じた時のエンジンの息づかいが、まるで生物の背中にまたがって乗っているような感覚にさせるオートバイでした。「機械」、「モノ」という言葉で表すことのできな
い、造り込んだ人たちの思い入れと歴史を感じさせる単車でした。


 2013 高野山

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 ホンダ Gold Wing。
圧倒されるような姿と巨体。「重くて乗りにくいオートバイだろう」という先入観は、走り始めて間もなく消え、これを作り上げた日本の技術者に喝采をおくりたくなるほど、素晴らしいバイクでした。驚くほどの粘りと力のあるエンジン、低重心、セルモーターによる後退システム、いずれも世界中で賞賛されているとおりの、完璧なオートバイでした。


     
2013 横浜、鎌倉

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 フランスの南部山岳地帯を走り回ったドゥカッティのモンスター696。2気筒の乾いた排気音は、町と町をつなぐ長い街道に魅力的にこだまし、延々と続く信号機のないワインディングロードは、いつまで走っていてもライダーを飽きさせることはありませんでした。目に鮮やかなイタリアンレッドのおてんば娘は、日本製のしとやかなマシンに慣れた身には少々荒々しいバイクでした。
 2012 フランス 
    ニース・マルセイユ
   


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 長い距離を快適に巡航するための大きなカウルがついた、ホンダPan European STX-1300。電動で上下するスクリーンの後ろのライダーは少々の雨ならばモロともせず、大量の熱を発する1300ccV型4気筒エンジンは、二人乗りをも快適に演出し、1日に走る距離を大幅に増やしました。高速道路の二人乗りが可能になり、ブルートゥースの機器が、乗車中の音楽や携帯電話、同乗者やツーリング仲間との双方向同時会話を可能にしました。画期的な時代を駆け抜けたマシーンでした。
  2002~ ホンダ
       パン・ヨーロピアン
  Tandem ride
Suzuka pass


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ドキッとするほどグラマラスなヤマハV-MAX。水冷のV型4気筒・1200ccのエンジンは140馬力を超える出力を誇り、その排気音も乗り心地も全く素晴らしいオートバイでした。ガレージにたたずむその姿の美しさは、高速での不安定感を払拭するにあまりあるものでした。調整不要のシャフトドライブの信頼を初めて知ったモンスターマシン、15年近くも一緒に旅を続けた愛機でした。
1988~ 
  ヤマハ・V-Max
  月ヶ瀬・五月橋  

1985 志賀高原・富士山 CB250RS
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 セルモーターがなく、エンジンの始動には必ず行わねばならない「キックスタート」が女性には大変な単気筒のオートバイ、CB250。ワインディング・ロードにこだまする特有の軽い排気音は、今でも稀に道ですれ違うときに必ずふりかえってしまうほど特徴のある音でした。アマチュア無線機の交信用のスイッチをON-OFFしながらの走行が、雨降りの道や冬の寒さを紛らわせてくれ、スポークホイールが優しいイメージを醸し出しているオートバイでした。
 

 社会人になったら、乗れないとタカをくくっていたオートバイ。でもそれはうれしい誤算でした。手にしたCBX750はカウルのついた形のいい単車でした。無線機で交信しながら走る楽しみを知った愛機でした。皮ツナギのライダースーツに身を包み、日本中を走り回ることが最高に楽しい日々でした。日本中にオートバイ好きが溢れ、休日には老若男女が思い思いの服装で、風を切って走り回る時代でした。カウルの中の3連メーターが、今までの単車のイメージから大きく変わる1台でした。   
1983~
Honda CBX750F
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 学生のうちにと、バイトを重ねて親友と二人でそろえて買ったCB750K。DOHC4気筒の4本マフラーは、今でも写真を目にするとわくわくします。朝3時に待ち合わせをして、まだ途切れ途切れであった高速道路を、日光や秋吉台まで走りました。雨も冬も気にせず、一緒に走った単車でした。ツーリングから帰って来て、タンクを撫でながら安全に走ってくれてありがとうと単車に言うようになったのは、この頃からでした。母が喜んで後ろに乗ってくれた、エンジンの造形の美しいオートバイでした。   1980~
Honda CB750K

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 ホンダ・ダックス50。大学周辺の自転車での行動範囲を飛躍的に広げようと、バイトを重ねて新車で買った、クラッチ付きのかわいいバイクでした。アメリカンバイクのようなシートの形やハンドルの形がとても楽しい、おもちゃ箱から出てきた「小さな宝物」のような単車でした。時速30kmで走ることがこんなに素敵であるということを知らせてくれた、粋なやつでした。   1979~ Honda Dax
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 高校を卒業して、初めて乗った中型二輪、ホークⅡ400。トルクの力強さが忘れられないほどインパクトがありました。スポークとリムのホイールが当たり前の時代の中、初めて目にする5角形の鉄製のホイールは新鮮でした。400ccの排気量で40馬力、ヤカンの形に似たタンクと、ブーっと湿った排気音がちょっと変な、かわいい愛機でした。漫画の影響か、今でも暴走族風の若いお兄さん達が好んで二人乗りをしているのに出くわすと、機械としての耐久性が極めて高かったのであろうとうれしくなります。
  1977~
Honda Hawk Ⅱ


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 高校2年の時、両親が乗ることを許してくれたホンダCB125。町は今ほど交通量が多くなかったとはいえ、オートバイがあぶない乗り物であることにちがいはありませんでした。「速度をだすな」の一言だけで、息子を信用してくれた父親。2気筒・4サイクルのエンジンは、力があるとは言えませんでしたが、景色を楽しみながら走るということを堪能させてくれる愛機でした。   1975~
CB125T

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