別れ
2007.3.6
平成17年2月28日、兄、田中辰夫が死去しました。
永遠の別れの中でこれまでのことを思い出しながら棺をおくりました。
私と兄とは17歳の年齢差があり、兄と言うよりむしろ父親のような存在でした。
晩年になって、ペン習字を練習しようとする兄に生意気にもアドバイスをした思い出や、幼いころに獅子舞のことで、立派にこなしている兄を頼もしく思ったことなど、まるで昨日のことのように思い出します。
戦前、戦後のなか伊勢湾の漁師として隆盛をきわめ、喜怒哀楽を過ごした兄の人生は、それなりに幸せであったことと思います。
棺を見送る99歳の母が「迎えに来いよ」とぽつりと漏らした言葉が印象に残っています。
母は辛かったことと思います。
人生、万事塞翁が馬、出会いと別れもそんな縁で過ぎてゆくことを実感しました。
今は、兄の安らかな眠りに合掌の日々です。
鈴鹿市議会議員 原田勝二