この国のかたち・その三
2010.01.31
地域主権のあり方について考えてみたいと思います。
私たちは、現憲法を順守することで、日本国民としてその権利や義務が認められると同時に、行政の仕組みの中で、村民、町民、市民、県民、とそれぞれの呼称の中で生活を営んでいます。
明治以来の中央集権制度が現存し、この国のかたちは「中央と地方」に二分され、更には国・県・市町村の三層構造となっていますが、その制度も人口の増加と共に行政費が拡大する一方、人口密度の偏りが著しく、今や、均衡ある国土の発展も、少子化、高齢化、過疎化、の中で、悲鳴を上げています。
私は、地域に主権が存在するには、道州制を導入し国土に対しあまねく均衡に「人・もの・金」が配分される制度設計が必要だと思います。
人財力も、経済力も、すべては人が基本であり、いくら地域主権と声高に叫んでも、このことを抜きにした対策はありえません。
地域主権、なんと耳ざわりのよい言葉でしょう。
地域主権の実現には、これまで観客主義的に「国政・地方行政」に身を委ねてきた人々は、その考えを一掃しなければなりませんし、その覚悟が必要なのです。
歴史ある美しい日本の国が、輝かしい未来を迎えることができるのは、今こそ、平和を愛する良識ある国民一人一人が、国土と地域の絆を結ぶ地域主権をみんなで考え始める時がきたことを強く心に思うことが必要なのです。
地域とは何か、市民とは何か、皆様には地方議会についても関心を持って頂き、地域主権の果実を手にして頂きたいと思います。
鈴鹿市議会議員 原田勝二